阿部寛 SNSで”殺人事件の犯人”として個人情報をさらされた男に 「俺ではない炎上」公開決定

映画スクエア

 第36回山本周五郎賞候補と浅倉秋成の小説「俺ではない炎上」が、山田篤宏監督によって実写映画化されることが決まった。阿部寛が主演を務め、2025年9月26日より劇場公開されることが決まった。

 阿部寛が演じるのは、ある日突然、SNS上で”殺人事件の犯人”として個人情報をさらされた、大手ハウスメーカーの営業部長・山縣泰介。身に覚えのないことなのに、世間から追いかけ回される“炎上状態“となる。阿部は、「非常にチャレンジングでやりがいのある作品」とコメントを寄せている。

 原作は、「六人の噓つきな大学生」などの浅倉秋成の同名小説。SNSによって根拠の乏しい情報が”真実”となり大きな事件へと発展する、現代の冤罪(えんざい)の恐怖を描いている。映画化について、「今作を映画にしていただけると聞いたとき、きっと主演の方は主人公と同様、とんでもなく苦しい思いをされるに違いないと予感しました。阿部寛さん、申し訳ありません。本当に本当に、完成が楽しみで仕方がありません」と期待を見せている。

 阿部寛らのコメント全文は以下の通り。

【コメント】

■主演 阿部寛
オファーをいただいたとき、まず「この物語には現代社会の問題が色濃く反映されている」と感じました。SNSでの無責任な拡散、根拠のない炎上、そして家族との絆の再構築——これらが一つのドラマとして融合していて、非常にチャレンジングでやりがいのある作品になると感じました。逃げながら人間性を取り戻していく男の姿は、シリアスであればあるほど滑稽でもあり、演じるうえで細やかな感情の起伏が求められた。人間としての弱さ、強さ、そのどちらも丁寧に表現したいと思いました。この作品を通して、家族や人とのつながりの大切さを改めて感じてもらえたら嬉しいです。

■監督 山田篤宏
本格的なサスペンス・ミステリーでありながら、どこかユーモアのある原作の世界観の中で、国民的スターである阿部さんの魅力をどうやって丸裸にしようかと考えて撮影に臨みました。SNSという現代的なテーマを扱っていますが、決して敷居の高くない、誰にでも楽しんで頂けるエンターテイメントに仕上がりつつあると思います。ご期待ください!

■原作者 浅倉秋成
現代で起こりうる最悪の悲劇って何だろう。考えた結果、私が辿りついたのは、無実の罪を着せられたことによる大炎上でした。まったく心当たりがない。なのに、巧妙に犯罪者に仕立て上げられている。助けを求めても、弁明をしても、誰も手を差し伸べてくれない。どころか、状況はひたすらに悪くなっていくばかり。
肉体的にも精神的にも限界まで追い詰められていく主人公を書こうと奮闘したものですから、今作を映画にしていただけると聞いたとき、きっと主演の方は主人公と同様、
とんでもなく苦しい思いをされるに違いないと予感しました。阿部寛さん、申し訳ありません。本当に本当に、完成が楽しみで仕方がありません。

■筒井竜平プロデューサー
ある日突然【殺人犯】として世間に個人情報が晒されてしまった主人公、山縣泰介。
身に覚えは全くないが、逃げる他なく―――。
浅倉秋成さんの書かれた小説「俺ではない炎上」は、現実と地続きで圧倒的にリアルな掴みで始まります。瞬く間に犯人と断定され、身近な人だけでなく、赤の他人からも好き放題に言われる、いわゆる炎上状態に。「俺は悪くない」「誰が俺をハメたんだ?」仕事も家庭も真面目に一生懸命やってきたはずの主人公が「もうどうなってもいい…」というところまで追い込まれていく様は、サスペンスを超えて、もはや滑稽にも見えてきます。しかし、我々はそれを笑っている場合なのでしょうか?
明日は我が身!?ノンストップ炎上エンターテイメント開幕!今回、主人公、山縣泰介を阿部寛さんが演じて下さいました。
映画化企画立ち上げ当初からの念願が叶った次第です!映画館でご覧いただける日を楽しみにしております。

【作品情報】
俺ではない炎上
2025年9月26日(金)全国公開
配給:松竹
©2025「俺ではない炎上」製作委員会 ©浅倉秋成/双葉社

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