映画スクエア
堂本剛主演、荻上直子監督・脚本の映画「まる」(公開中)から、「〇」やその他の劇中に登場する絵画に向き合う堂本剛の様子などを捉えた、新たな>メイキング写真が公開された。
映画冒頭に登場する現代美術家・秋元洋治(吉田鋼太郎)のアトリエでの一幕では、実際に沢田や矢島(吉岡里帆)、新人アシスタント・田中(戸塚純貴)がキャンバスを油絵の具で塗っているが、リハーサルの段階では”塗るふり”で動きやタイミングなどをつかんでいった。堂本は絵画指導の百田智行氏にアドバイスを仰ぎながら、乾いたはけをキャンバスの上で滑らせつつ、筆入れの手際や所作を確認。長く絵を描いてきた沢田の”アクション”を体に染みこませていった。メイキング写真でも、大きな絵を前にして笑顔を見せている。
秋元役の吉田はこの日のみの参加だったが、旧知の吉岡との再共演に喜びを分かち合って現場をもり立てる一方、芝居では気難しくピリッとした秋元の”アーティスト気質”をケレン味を加えながら表現していた。
沢田が多くの「〇」を描くことになる沢田の部屋は、横浜のとある古いマンションの一室を美術スタッフがまるまる装飾をほどこし、アトリエ兼住居に仕立てた。スタッフがこだわりぬいた部屋内で、縦横無尽に「〇」を描く沢田の姿は、本作の見どころのひとつで、緊張感の漂うシーンも何度かあったが、堂本は一発目で均整のとれた見事な「〇」を描き、スタッフ陣は惜しみない称賛をおくったという。
「まる」は、美大卒だがアートで身を立てられず、人気現代美術家のアシスタントをしている男・沢田を主人公とした作品。独立する気配もなければ、そんな気力さえも失って、言われたことを淡々とこなすことに慣れてしまっている沢田。ある日、通勤途中に事故に遭い、腕のけがが原因で職を失う。部屋に帰ると床には1匹のアリがいる。そのアリに導かれるように描いた○(まる)を発端に、日常が○に浸食され始める。沢田を演じるのは堂本剛。「彼らが本気で編むときは、」「波紋」の荻上直子が、監督・脚本を務める。
【作品情報】
まる
公開中
配給:アスミック・エース
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