映画スクエア
2024年10月4日より劇場公開される、アーミル・カーン製作のインド映画「花嫁はどこへ?」から、本編映像の一部が公開された。色鮮やかな衣装やアクセサリーを身に着け、自宅で結婚式を挙げた赤いベールの花嫁プール(ニターンシー・ゴーエル)と花婿ディーパク(スパルシュ・シュリーワースタウ)が、家族に見送られながら彼の家への向かう冒頭シーンが切り取られている。
2001年のインドのとある村、広大な畑に囲まれた一軒の家で、しきたりにのっとった結婚式が行われている。その中心にいるのは、緊張気味だか内心うれしそうな花婿ディーパクと、終始不安げな表情の花嫁プール。「これは夫の安全と幸福のお守りよ。なくさないで」とお守りを渡され、プールは赤いベールを頭からすっぽりかぶされる。そして、出発を促されるプールだったが、ベールのせいで前がよく見えずに途中つまずいてしまう。「ベールを被ったら前じゃなくて下を見るの」と注意されながら、いよいよ2人は花婿の村へ向かうためバイクに乗る。
プールは見送りの家族に別れを告げ、船そしてバスを乗り継いでいく。ディーパクは嬉しそうだか、プールの様子はベールでよく見えない。その気持ちを代弁するかのように歌が流れる。「愛する夫と行くの 家を後にして」「ヘナ染めの手には夫の名前」「ベール越しでは目もあわないけれど この人と一緒ならきっと大丈夫」と歌うのは、インド映画音楽界を代表する女性シンガーのひとりであるソーナー・モハーパトラ。音楽活動の中でインドの女性の地位向上のために声を上げ、その様子がドキュメンタリー映画になった注目のアーティストによる軽快なメロディとともに、花嫁プールの心情が描き出されている。
「花嫁はどこへ?」は、同じ赤いベールで顔が隠れた2人の花嫁が、花婿の家へ向かう満員列車の中で取り違えられたことから始まる、育ちも性格もまったく異なる2人女性の、想定外な人生を描いた作品。「きっと、うまくいく」などのアーミル・カーンが脚本を発掘し、「ムンバイ・ダイアリーズ」のキラン・ラオが監督。豊かな大自然を背景に、家族愛にあふれる結婚式、色鮮やかなサリー、スパイス香る屋台メシなど、インドの魅力も満載の作品となっている。2人の花嫁を演じるのは、インフルエンサーとしても大人気のニターンシー・ゴーエルと、映画初出演となるプラティバー・ランター。
【作品情報】
花嫁はどこへ?
2024年10月4日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋他全国公開
配給:松竹
© Aamir Khan Films LLP 2024