映画スクエア
2024年7月12日より劇場公開される、韓国で2023年夏に公開され、観客動員数500万人を超えるヒットとなった映画「密輸 1970」から、チョ・インソン演じる密輸王が、カミソリを片手に静かな狂気を見せるシーンの、本編映像が公開された。
海女を辞めたチュンジャ(キム・ヘス)は、持ち前のハングリーさで密輸品の洋服を売りさばき稼いでいたが、縄張り荒らしと見なされて捕まってしまう。そこに登場したのは、チョ・インソン演じる裏社会の密輸王であるクォン軍曹だった。不敵な笑みを浮かべ、チュンジャに近づき、タバコをくわえさせ、火をつけさせたあと、「俺を知ってるな?」と一言。「北から来たスパイもクォン軍曹…クォン社長を知ってます」「1対1で対面したらどうなるかも?」「死ぬか、体が不自由になるか…でなければ仲間になる?」と震える声で答えるチュンジャに対しクォンは終始冷静で、「ピンハネして楽に稼いだもんだな。1800万ウォン払えば見逃してやろう」とビジネスマンのように提案する。
しかし、「お兄さん1800万ってどういうこと?」とついチュンジャが反論すると、財布にいれていたカミソリの刃をさっと取り出し、チュンジャの頭をためらいなく切りつける。額から頬へタラタラと流れる血を拭きながら「俺の話に口を挟むな。それと、そっちが姉さんだ」と一蹴。軽い口調ながら、裏社会を牛耳るくせ者ぶりを見せる。
韓国ドラマでさまざまなキャラクターを演じ、最近ではバラエティ「見習い社長の営業日誌」シリーズでの飾らない姿が好評を博したチョ・インソン。リュ・スンワン監督作品へ参加するのは、エリート外交官を演じた「モガディシュ 脱出までの14日間」に続き2度目となる。本国での制作会見では、監督から直接電話で出演オファーがあったことを明かし、「(監督は)家も近くご近所さんでもあるのでたまに遊びに行ったり、お兄さんのようであり、今は映画仲間(同志)になったような感じもします」と熱い信頼関係を明かしている。
「密輸 1970」は、平凡な海女に、密輸王、チンピラ、税関が絡む海洋クライム・アクション。1970年代半ばの、韓国の漁村クンチョン。海が化学工場の廃棄物で汚され、地元の海女さんチームが失職の危機に直面する。リーダーのジンスクは仲間の生活を守るため、海底から密輸品を引き上げる仕事を請け負うことに。ところが作業中に税関の摘発に遭い、ジンスクは刑務所送りとなり、彼女の親友チュンジャだけが現場から逃亡した。その2年後、ソウルからクンチョンに舞い戻ってきたチュンジャは、出所したジンスクに新たな密輸のもうけ話を持ちかけるが、ジンスクはチュンジャへの不信感を拭えない。密輸王のクォン、チンピラのドリ、税関のジャンチュンの思惑が絡むなか、苦境に陥った”海女さんチーム”は人生の再起を懸けた大勝負に身を投じていく。
キム・ヘスが奔放で頭が切れるチュンジャ役、ヨム・ジョンアが責任感の強いジンスク役でダブル主演。互いへの猜疑(さいぎ)心に揺らぎながらも共闘し、海女としての意地とプライド、女性同士の連帯感を爆発させる。ほかに、チョ・インソン、パク・ジョンミン、キム・ジョンス、コ・ミンシらが顔をそろえる。監督は、「モガディシュ 脱出までの14日間」「ベテラン」のリュ・スンワンが務めている。
【作品情報】
密輸 1970
2024年7月12日(金)新宿ピカデリー 他 全国ロードショー
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
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