映画スクエア
第77回カンヌ国際映画祭に正式出品された、エンターテインメント業界における権力勾配や搾取について鋭い視線を投げかける映画「タンゴの後で」が、2025年9月5日より劇場公開されることが決まった。
「タンゴの後で」は、気鋭の若手監督ベルナルド・ベルトルッチの「ラストタンゴ・イン・パリ」の陰にあった、ある女性の怒りと葛藤を描く。一夜にしてトップスターに駆け上がった19歳のマリア・シュナイダーのだったが、48歳のマーロン・ブランドとの過激な性描写シーンの撮影は彼女に苛烈なトラウマを与え、その後の人生に大きな影を落していく。”70年代最大のスキャンダル”と言われた作品の舞台裏で何が起きていたのかを、映画の撮影現場での問題について声を上げた最初の女性の一人であるマリア・シュナイダーに焦点を当てて描く。
監督はヴェネツィア映画祭での受賞経験もある新鋭のジェシカ・パルー。ベルナルド・ベルトルッチ監督作「ドリーマーズ」でインターンとして彼との仕事を経験した彼女は、マリアのいとこであるジャーナリストが記した「あなたの名はマリア・シュナイダー:「悲劇の女優」の素顔」と出会い、彼女の人生を映画化することを決意した。マリアを演じるのはヴェネツィア映画祭金獅子賞受賞作「あのこと」のアナマリア・ヴァルトロメイ。マーロン・ブランド役をマット・ディロンが演じている。
【作品情報】
タンゴの後で
2025年9月5日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
配給:トランスフォーマー
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