”怪物”の不気味な表情 ギレルモ・デル・トロが不朽の名作を映画化 「フランケンシュタイン」場面写真

映画スクエア

 2025年10月24日より一部劇場にて先行公開され、11月7日よりNetflixで配信される、ギレルモ・デル・トロ監督「フランケンシュタイン」の新たな場面写真と本予告が公開された。

 場面写真では、研究所にひとりたたずむヴィクター(オスカー・アイザック)の姿、そして陰影の中からのぞく”怪物”(ジェイコブ・エロルディ)の不気味な表情などが切り取られている。話題のティファニーのジュエリーをまとい、気高い輝きを放つミア・ゴス演じるエリザベスや、純真だったヴィクターの幼少期の情景も映し出され、彼を破滅の道へと導いた”運命の起点”が浮かび上がるカットとなっている。

 あわせて公開された本予告は、科学者ヴィクター・フランケンシュタインが生み出した“怪物”の独白から幕を開ける。雷鳴が轟き、滝のような雨が降り注ぐ夜、死の静寂を破って“それ”が息を吹き返す。記憶は断片的だが胸を焼くような執念だけが残り、自らを生み出した男を追い求める中で、怪物は「ヴィクター・フランケンシュタイン」という名にたどり着く。初めて心を通わせた理解者との出会い、炎に包まれて崩れ落ちる屋敷、深海の闇に沈みゆく肉体、そして仮面の奥からのぞく骸骨(がいこつ)の天使。ギレルモ・デル・トロ監督が描き出す荘厳で残酷な美の世界の一端が収められている。

 「フランケンシュタイン」は、メアリー・シェリーの小説を、アカデミー賞受賞監督であるギレルモ・デル・トロの世界観で映画化した作品。己の欲望に駆られたフランケンシュタインは、新たな生命をこの世に生み出すための挑戦に乗り出す。その果てに誕生した”怪物”(ジェイコブ・エロルディ)の存在が、人間とは何か、そして真のモンスターとは何かという問いを投げかける。オスカー・アイザックが天才だが苦悩に満ちた科学者ヴィクター・フランケンシュタインを、ミア・ゴスが聡明なエリザベスを演じる。

 ギレルモ・デル・トロ監督は、「この映画は、7歳でジェームズ・ホエールの『フランケンシュタイン』を初めて観たときから始まった旅を締めくくるものです。ボリス・カーロフの瞳を見て、衝撃が走るように感じ取りました。ゴシックホラーは私にとって教会のような存在で、彼は私の救世主だと。決定的な瞬間でした」と『フランケンシュタイン』への特別な愛を語り、「メアリー・シェリーの傑作は、私の魂の中で燃えたぎっている数多くの問いに満ち溢れています。その問いは存在論的で繊細、残酷で破滅的ですが、若者の心だけで燃え上がり、大人や社会だけが答えられると感じるものです。私にとって、自分が渇望する秘密を握っているのはモンスターたちだけなのです。みなさんの夢の世界にもモンスターたちが現れて、私にそうしてくれたように慰めを与えてくれることを願っています。なぜなら、私たちは皆、迷子になった怪物だからです」と、コメントを寄せている。

【作品情報】
フランケンシュタイン
2025年10月24日(金)より一部劇場にてNetflix配信に先立ち先行公開

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