肉体的・精神的暴力と戦った原子力企業の労働組合代表 実話を映画化 「私はモーリーン・カーニー」予告

映画スクエア

 2023年10月20日より劇場公開される、仏総合原子力企業アレバ(現オラノ)社のCFDT(フランス民主労働組合連盟)代表モーリーン・カーニーが、国家的スキャンダルに巻き込まれていく姿を描いた社会派サスペンス映画「私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?」の、予告映像が公開された。

 映像は、5万人の従業員を守る労働組合代表のモーリーン・カーニー(イザベル・ユペール)が、真っ赤なルージュで身支度をしている最中に、何者かに襲撃されるシーンから始まる。大企業として有名な原子力企業アレバ(現オレノ)の社長や、フランス政府の閣僚にも毅然(きぜん)とした態度で立ち向かうモーリーン。しかし被害者であるはずの彼女は警察からは容疑者の目を向けられ、姿を見せない多くの敵が生活を脅かす。社会や組織における女性、政治と経済の権力構造、労働組合、裁判、原子力発電、中国問題など、モーリーンを取り巻くさまざまな問題があぶり出されていくことが描かれている。

 「私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?」は、会社とその未来、そして従業員の雇用を守るため、中国とのハイリスクな技術移転契約の内部告発者となったモーリーンが、自宅で襲われるという肉体的暴力と、それを自作自演だと自白を強要する権力側からの精神的暴力に対し、屈することなく6年間闘い続け、無罪を勝ち取るまでを描いた実話の映画化作。社会や組織における女性、政治と経済の権力構造、労働組合、裁判、原子力発電、中国問題、夫婦の関係などの問題が、モーリーンを軸にサスペンスフルな展開で浮かび上がらせた作品となっている。

 世界最大の仏原子力会社の労働組合代表だったモーリーン・カーニーを演じるのはイザベル・ユペール。監督は、イザベル・ユペール主演作品「ゴッドマザー」を手掛けたジャン=ポール・サロメ。脚本は「ローズメイカー 奇跡のバラ」のファデット・ドゥルアール、撮影は「1640日の家族」のジュリアン・ハーシュ、音楽は「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた」のブリュノ・クーレが担当している。

【作品情報】
私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?
2023年10月20日(金)よりBunkamuraル・シネマ渋谷宮下ほか全国順次公開
配給:オンリーハーツ
©2022 le Bureau Films-Heimatfilm GmbH + CO KG-France 2 Cinema

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