映画スクエア
2025年9月5日より劇場公開される、「そこのみにて光輝く」「きみはいい子」の、監督・呉美保と脚本・高田亮のコンビによる新作映画「ふつうの子ども」に、蒼井優、風間俊介、瀧内公美が出演することが明らかになった。
蒼井優が演じるのは、主人公・唯士の母親・恵子。育児に悩みながらも、我が子を信じ、褒めて伸ばそうとする母親を演じる。唯士の担任教師・浅井役には風間俊介。30人の生徒たちと日々向き合う小学校教師という役柄を自然体で演じている。唯士が恋をする心愛の母親・冬を演じたのは瀧内公美。登場シーンは限られていながらも強い印象を残す役どころを演じている。
「ふつうの子ども」は、3人の小学4年生を中心に描いた作品。10才の小学4年生・上田唯士は、生き物が好きな、いたってふつうの男子だった。そんな彼が恋をする。相手は、“環境問題・意識高い系女子”の三宅心愛。彼女に近づこうと心愛が夢中になっている“環境活動”をともにする唯士だったが、そこにクラスのちょっぴり問題児・橋本陽斗が加わり、3人が始めた活動は思わぬ方向に向かう。
脚本は高田亮。シリアスなサスペンスからラブコメディまで幅広いジャンルを手がける高田が、小学校への取材を重ね、オリジナル脚本を書きあげた。監督は、昨年9年ぶりの長編監督作品となる「ぼくが生きてる、ふたつの世界」を発表し、高い評価を得た呉美保。「そこのみにて光輝く」「きみはいい子」のコンビが、今の日本の”ふつうの子どもたち”を描く。主人公・唯士を嶋田鉄太、唯士が恋する心愛を瑠璃、陽斗を味元耀大が演じる。メインの3人に加え、クラスメートはすべてオーディションで選ばれた。
蒼井優、風間俊介、瀧内公美らのコメントも公開された。コメントは以下の通り。
【コメント】
■蒼井優
台本に詰まっている、夏のにおい、陽射し、足音、湿度、勢い。これらを全て映画館で体感できたらと思いました。完成した映画は、台本で感じた以上の夏でした。
スクリーンに映る彼らの夏であり、30年前の私の夏であり、娘の未来の夏だと思いました。
ご覧になるみなさんがどんな夏を感じられるのかとても楽しみです。
■風間俊介
子ども達が生き生きと撮影に臨んでいたのがとても印象的でした。
物語の為に集まったのではなく、子ども達が集まった結果、物語が紡がれていった様に感じる、『そのまま』が詰まった映画だと思います。
その空気を澱ませないようにと心に決め、現場に向かっていた作品です。
子ども達の映画ですが、大人にこそ観てもらいたい映画です。
■瀧内公美
ひと夏の思い出が紡がれていく様を映像が残していく。
子どもたちの記録映画のような中で、お邪魔しないように注意を払いながら現場にいたことを覚えています。
子どもたちと呉美保監督、時に呉美保先生とのやり取りがとにかく可愛くて愛おしくて、純真なこころに何度も触れました。
あの瞬間にしか切りとることのできない、瑞々しい日々がみなさんにも届きますように。
■嶋田鉄太
僕が今回の撮影で印象に残ったことは、駐車場の撮影のシーンです。
車に排気ガスを出すな!などの、貼り紙をするのですが、衣装を自分で決めて良いと言われ、調子に乗り、夏場で暑いのに、『冬でもきねぇよ』と言われてしまうぐらいの服装にしてしまい、死にそうになりました。
さらにもう1つ印象に残っているシーンがあり、それは、心愛を探しに図書館に行き、見つけた心愛が神のように輝いて見えるという、図書館でのシーンです。ぼくは図書館の雰囲気が嫌いなのかとても気持ち悪くなり、少し寝込んでしまい、撮影が中断してしまいました。あの記憶はとても苦い思い出ですが、大変なこともあったけど、みんなと仲良く楽しく、良い映画が作れたと思います。
■瑠璃
私はこの映画が初めての映画出演でした。
私たち子どもにとって、普通の日常が映画になっただけなのに、とっても面白くて感動して映画ってすごいなぁって思いました。
撮影が朝から夜までの時は集中力が切れないように3人でお昼寝したことも思い出です。
たくさんの人に支えてもらって、この映画に出れたのをとても誇らしく思っています。
こんな大切な役に私を選んでくれて、指導までしてくれた監督やスタッフのみなさんにとても感謝をしています。
■味元耀大
橋本陽斗役の味元耀大です。
夏休み中の撮影は毎日とても暑く、みんなの顔が真っ赤になっていることも多かったのですが、スタッフさんがアイスや氷嚢を用意してくださり、とてもありがたかったです。
ずっと一緒に撮影していた唯士役の鉄太くん、心愛役の瑠璃さん、監督、プロデューサーさんをはじめ、すべてのスタッフの方々と過ごした夏休みは、僕にとってとても大切な時間になりました。
『ふつうの子ども』というタイトルですが、年齢を問わず、たくさんの方々に観てもらいたい作品です。
【作品情報】
ふつうの子ども
2025年9月5日(金)テアトル新宿ほか全国公開
配給:murmur
©︎2025「ふつうの子ども」製作委員会