チャーリーは無実の罪でシベリアに送られてしまうのか 「アメリカッチ」本編映像

映画スクエア

 2025年6月13日より劇場公開される、第96回アカデミー賞の国際長編映画賞でショートリストに選出された映画「アメリカッチ コウノトリと幸せな食卓」から、本編映像の一部が公開された。

 ソ連軍の司令官・ドミトリーが刑務所を訪れる。彼の視線の先にいるのは、チャーリーが毎日小さな牢の窓から見つめていたティグラン。かつて高名な画家だったティグランは、教会の絵を描いたことで、シベリア送りとなるはずだったが、彼の妻がドミトリーの義理の妹だったことから、刑務所で働くという異例の立場に身を置いていた。そしてドミトリーは、刑務所の庭にたたずむチャーリーに目を留める。「見覚えがあるんだが……」静かに言葉をもらすドミトリーに、刑務所長が「アメリカ人のチャーリーです」と答える。すると、「私はシベリア送りを命じたはずだ!」と怒気を帯びたドミトリーの声が響き渡り、場の空気が一変するのだった。

 「アメリカッチ コウノトリと幸せな食卓」の主人公は、幼少期にオスマン帝国(現在のトルコ)でのアルメニア人に対する迫害から逃れるため、アメリカに渡ったチャーリー。1948年、自身のルーツを知るためにソ連統治下の祖国に戻ったチャーリーだったが、スパイ容疑で逮捕・収監されてしまう。悲嘆に暮れる中、牢獄の小窓から近くのアパートの部屋が見えることを知り、そこに暮らす夫婦を観察することで想像力を研ぎ澄まし、彼らと一緒に食事をし、歌を歌い、会話を楽しむチャーリー。ところが、夫婦仲がこじれて部屋には夫だけが残され、時を同じくしてチャーリーのシベリア行きが決まってしまう。移送の期限が迫る中、チャーリーによる夫婦仲直り作戦が始まる。

 監督・脚本・主演を、祖父がジェノサイドの生き残りである、アルメニア系アメリカ人のマイケル・グールジャンが務めている。

【作品情報】
アメリカッチ コウノトリと幸せな食卓
2025年6月13日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国公開
配給:彩プロ
© 2023 PEOPLE OF AR PRODUCTIONS and THE NEW ARMENIAN LLC All Rights Reserved.

新着コンテンツ