聴覚に障がいのある3人の青春 異なる立場と感情の男女の変化と成長 「私たちの話し方」公開決定

映画スクエア

 第43回香港電影金像奨で7部門にノミネートされた青春映画「私たちの話し方」が、2026年3月27日より劇場公開されることが決まった。

 「私たちの話し方」の主人公は、聴覚に障がいのある20代の3人の若者。3歳で聴覚を失うも、人工内耳を装用して「聞こえる人」として“普通”の生活を送ろうとしているソフィー。生まれながらのろう者として手話話者であることに誇りを持っているジーソン。手話と口話をこなすバイリンガルである人工内耳装用者のアランが登場する。

 手話禁止で、口話教育を推進するろう学校で出会ったジーソンとアランは、お互いの環境の違いを感じながらも、親友のまま大人になる。人工内耳を推奨するアンバサダーとしてアランとソフィーが出会うが、人工内耳の推進イベントで「科学が発展すれば、この世からろう者はいなくなる」とソフィーが語ったことに、ジーソンは激怒する。そんな、異なる立場と感情を抱えた3人の男女の変化と成長をみずみずしく描く作品となっている。

 11月6日から開催の「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」でも上映が行われ、アダム・ウォン監督が上映後にティーチインを行う。上映はバリアフリー字幕付きで、ティーチインは日本語(音声・文字)の通訳以外に、国際手話、日本手話、英語(文字)の通訳がつき、聴覚障がいのある方も楽しめる。

 本作の主題歌であるパンサー・チャンの「What If」(もしも)のミュージックビデオ(MV)も公開されている。主題歌の作詞は、主演を務めたジョン・シュッインが担当。主人公の気持ちだけでなく、聴覚障がいがあり、さまざまな個性を持つ人々の気持ちや将来への想い、本作の世界観を、香港手話と豊かな表情で表現している。MVの演出はアダム・ウォン監督とポッター・ジョンが担当。主題歌「What If」を歌うパンサー・チャン、主演のネオ・ヤウ、ジョン・シュッイン、マルコ・ン、ジーソンの3人と、アランの少年時代を演じたチェン・チョンヘイとウォン・ワイハンら、本作の出演者が総出演している。

【作品情報】
私たちの話し方
2026年3月27日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国公開
配給:ミモザフィルムズ
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