岸井ゆきの&ツェン・ジンホア主演 吉本ばななの短編が原作 「シンシン アンド ザ マウス」公開決定

映画スクエア

 吉本ばななの短編小説集「ミトンとふびん」に収められた一篇「SINSIN AND THE MOUSE」を、日本と台湾の合作で映画化した「シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE」が、2026年6月26日より劇場公開されることが決まった。岸井ゆきの、ツェン・ジンホアが主演する。

 「シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE」は、「ちづみ」と「シンシン」の物語。最愛の母を亡くし、深い喪失感を抱えたまま日々を過ごすちづみ。心の空白は埋まらず、時間だけが過ぎていくなか、友人に誘われて台湾を訪れる。そこで、台湾人の母と日本人の父を持つ・シンシンを紹介される。見知らぬ街の風景と、何気ない会話の積み重ねが、止まっていた心を少しずつ動かしていく。

 主演を務めるのは、岸井ゆきのと台湾人俳優のツェン・ジンホア。ツェン・ジンホアは、出演映画が連続で興行収入1億台湾ドルを突破したため、台湾で「億万の幸運星(スター)」と呼ばれているほか、2025年に公開された映画「我家的事(原題)」で、第62回金馬奨の最優秀助演男優賞を受賞した若手俳優。言葉を超えて響き合う2人の繊細な感情の往復が、抑えきれない悲しみとかすかな希望を少しずつ重ね、やがてひとつの“再生”の形を描き出していく。監督・脚本は、「ボクは坊さん。」「すくってごらん」の真壁幸紀。

 原作者の吉本ばなならのコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■吉本ばなな:原作者

その瞬間          吉本ばなな

 ねずみ、じゃなくてちづみ役の岸井ゆきのさんがあまりにも美しく、どの表情も見逃せず、まるでこちらが恋をしているような気持ちになった。今の年齢の彼女をこんなにも美しく撮って残すことができるなんてすばらしい。恋に落ちていくときの独特の集中力をリアルに感じた。その中では音がとても重要な要素であることも。
 原作者が言うのもなんだが、「おい君、確かにたいへんだったがいつまでもくよくよしてないで飯食って寝ろ」と言いたくなるような話ではある。でも、人間にはそうやってくよくよしている時期が必ずあるのではないだろうか。何をしていても死んだ親しい人のことを思ってしまうときが。ずっと目に涙がたまっているような時期が。
 その中に彗星のように現れる新しく無邪気なトラウマ爆発美青年の勢い。彼に心が貪欲に集中していくこと。
 立ち直りの瞬間を描いた美しい映画だった。

■岸井ゆきの:ちづみ役
ほんとうに大事なことはきっと誰もが知っているけれど、教えてもらうのはあなたでなければならないって時が、人生にはあるのだと思う。
私は自分の足りないところばかりが目に付いて、ちょっとした長所も見失うことがありますが、たとえ自分が好きな自分じゃなくても、そばにいてくれるひとの言葉や温度をちゃんと見つめることが出来れば、それさえ出来ればきっと大丈夫なのだと思えた撮影期間でした。
ちいさくてあたたかくてやさしい映画です。
ぜひスクリーンで観てくださいね。

■ツェン・ジンホア:シンシン役
『シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE』の撮影に参加できたことをとても嬉しく思っています。台北は私にとってとても馴染みのある場所ですが、この映画の中で描かれている台北は、これまでとは異なる感覚や視点があり、とても新鮮に感じました。また、この作品を通じて初めて日本語に触れ、大きなスクリーンの中で自分が日本語を話している姿を見て、その体験に不思議な気持ちが湧くと同時に、深く感動しました。
さらに、映画の中で描かれる二人の登場人物の巡り合わせと率直な心の交流が、小さなねずみの物語によって結びつき、互いに癒し合っていく様子は、たとえ短い時間であっても真実の感情が込められていると感じました。旅は悲しみや喪失の感情を和らげてくれるものであり、そこで出会う新しい人々や風景の一つひとつが、かけがえのない大切な贈り物なのだと思います。

■真壁幸紀:監督
東京と台北の物語をスコットランドの映画祭で初上映したのですが、原作が持つ普遍性、キャストのお芝居は、国や世代を超えて、観客の心を揺さぶっていました。
そんなヨーロッパのお客さんの反応を目の当たりにして、ある一つの条件さえ満たせば、この映画が皆さんの心に届く事を確信しました。
それは、映画館のサウンドで観てもらう事。
是非、小さな音、声まで体感してもらえたらと思います。

■株式会社ロボット 阿部豪:プロデューサー
『シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE』は日本と台湾のスタッフ・キャストが国境を越えて共に作り上げた作品です。異なる文化や言語の壁を越え、人と人が出会い、心を通わせていく過程を描いています。
本作が、多くの方の心に届き、作品として長く愛されることを願っています。

【作品情報】
シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE
2026年6月26日(金)より新宿バルト9、シネスイッチ銀座ほか全国公開
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
Copyright © 2021 by Banana Yoshimoto All rights reserved.
Japanese original edition published by Shinchosha Publishing Co., Ltd., Japan in 2021.
The permission to use the original novel to produce this movie has been arranged with Banana Yoshimoto through ZIPANGO, S.L.
©2026映画「SINSIN」FILM PARTNERS

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