映画スクエア
第82回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞・グランプリ)を受賞し、第98回アカデミー賞(3月発表)の国際長編映画賞にノミネートされた映画「ヒンド・ラジャブの声」が、2026年9月4日より劇場公開されることが決まった。
「ヒンド・ラジャブの声」の舞台はガザ地区。2024年1月29日、パレスチナの人道支援組織・パレスチナ赤新月社のボランティアチームが緊急通報を受ける。それは、ガザ地区で銃撃下の車内に閉じ込められた6歳の少女ヒンド・ラジャブからだった。赤新月社のボランティアチームは、ラジャブとの電話をつないだまま、救出するためにあらゆる手段を尽くす。
監督・脚本を務めるのは、フィクションとドキュメンタリーの境界を探求し続けてきたチュニジア人のカウテール・ベン・ハニア。第93回アカデミー賞で国際長編映画賞ノミネートを果たした「皮膚を売った男」、第76回カンヌ国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した「Four Daughters フォー・ドーターズ」などで知られる。
本作は、パレスチナ赤新月社が記録した緊急通報を基に制作され、作中の電話シーンにおける音声は、本物の通話記録が使用されている。監督がこの出来事を映画にしなければならないと考えたきっかけは、後日、パレスチナ赤新月社が公表したヒンド・ラジャブが助けを求める短い音声クリップを聞いたことだったという。監督は、それを耳にした瞬間のことを「私の心の中で何かが揺らいだ」と振り返っている。
ブラッド・ピット、ホアキン・フェニックス、ルーニー・マーラー、ジョナサン・グレイザー、アルフォンソ・キュアロンなど映画界のそうそうたるメンバーが製作に名乗りを上げ、ヴェネチア国際映画祭でのプレミア上映後には、同映画祭における史上最長となる23分のスタンディングオベーションが起こった。監督は授賞時に、「私はこの賞を、パレスチナ赤新月社、そしてガザで命を救うためにすべてを懸けたすべての人々に捧げます。彼らこそが本当のヒーローです。ヒンドの声は、ガザそのものの声です。世界中に響き渡った“助けて”という叫び。しかし、誰も応えませんでした。彼女の声は、真の責任が問われ、正義が実現されるその日まで、響き続けるでしょう」と、思いのたけをスピーチした。
【作品情報】
ヒンド・ラジャブの声
2026年9月4日(金)新宿武蔵野館、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
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