映画スクエア
マレーシア映画界を牽引するタン・チュイムイの監督復帰作「私は何度も私になる」が、2025年6月28日より劇場公開されることが決まった。
「私は何度も私になる」で描かれるのは、出産と離婚を経て引退した名女優ムーン・リーの物語。かつて仕事をともにしていた映画監督ロジャー・ウーが、彼女にアクション映画の主演を務めてほしいとオファーする。ムーンは、幼い息子ユージョウをロジャーのアシスタントに預けながら、ロー師範のもとで撮影に向けての過酷な武術訓練に励む。しかしある日、思わぬ知らせが届く。それは、映画のスポンサーからの、「ムーンの元夫ジュリアードを相手役として起用したい」という提案だった。
母親として生きる現実世界と女優として生きる映画世界が交錯しながらも、主人公が”己との闘い”を模索する姿を描く。マレーシアの自然豊かなロケ地と、香港映画的な武術要素が同居する作品となっている。
本作を手がけたタン・チュイムイは、2000年代のマレーシア映画界を牽引した女性監督。初長編作「愛は一切に勝つ」で、釜山国際映画祭でニュー・カレンツ・アワードと国際批評家連盟賞、第36回ロッテルダム国際映画祭でタイガー・アワードを受賞した。10年以上の監督休業からの復帰した本作では、自ら主演を務め、女性として、映画人としての思いを込めた半自伝的作品として完成させた。
【作品情報】
私は何度も私になる
2025年6月28日(土)ポレポレ東中野で先行公開、シネマリス(神保町に開館予定)で順次劇場公開
配給:Cinemago
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