心で見て、心で感じる青春叙事詩 伊地知拓郎監督「郷(ごう)」公開決定

映画スクエア

 北京電影学院監督学科卒の伊地知拓郎監督が、視聴覚言語を研究し、セリフを極力排した、”心で見て、感じること”に挑んだ映画「郷(ごう)」が、監督の故郷・鹿児島で2026年1月2日より先行上映、1月9日より全国公開されることが決まった。

 「郷(ごう)」は、全編マジックアワーにこだわった、高校球児の鬼気迫る練習シーンを捉えた作品。軍隊のような規律、しごき、怒号が飛び交うグラウンド。プロ野球選手を夢見る高校球児たちの懸命に練習する姿が映る。野球部内で起こる人間社会の理不尽さ、立ちはだかる残酷な現実が精悍な岳(がく)を苦しめていく。優しく励ましの言葉をかける担任の霧島に心を救われ、幼なじみ隆(りゅう)との再会によって昔の記憶がよみがえっていく。

 タイトルは、制作初期は生き物や命の移り変わりを示す「流転」で、脚本段階では「その一瞬を噛み締めて」を仮題とした。最終的に選ばれた「郷」には、故郷、土、無常、郷愁への思いを重ねており、自然の循環とふるさとへの感情を「郷」の一語に託しているという。

【作品情報】
郷(ごう)
2026年1月2日(金)鹿児島ミッテ10で先行公開、1月9日(金)より全国順次拡大
©郷2025

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