映画スクエア
12月18日(金)に山形・仙台で先行公開される映画「越年 Lovers」(全国公開は2021年1月15日)の、公開記念舞台あいさつがロケ地となった山形で行われ、本作に出演した山形出身の峯田和伸さん(銀杏BOYZ)とプロデューサーの片原朋子さんが登壇。峯田さんと同じく山形出身の共演者橋本マナミさんについて、山形弁について、冬の山形での撮影についてなどを語った。
橋本マナミの印象を聞かれた峯田さんは、「山形で生まれ育ったまんま東京で自然体で。すごいなと思うんですよね」と語った。また、片原プロデューサーは、「(グオ・チェンディ)監督は峯田さんと橋本さんの2人がくっついたと思って、橋本さんのご出産を報告したら、”峯田と!?”と言われた」と、監督が思わず勘違いをするほど2人の息が合っていたことを明かした。
地元・山形での撮影について、普段は山形弁を話していることや、頭の中に流れている山形弁を標準語に”翻訳”してから話していることを明かした上で、「すごい気持ちが入るというか。”嘘つかないでよ!”というのと、(山形弁の)「嘘つくなず!」というのと、気持ちが全然違いますよね。今回の『越年 Lovers』ではそれができたので、撮影はストレスなく、楽しくできました」と振り返った。
今回は舞台あいさつに参加できなかったグオ・チェンディ監督が映像化した山形の雪景色については、「子どもの時の記憶なんですが、雪は降っていない夜に、雪の小さな結晶がきれいだなと感じて、山形ってきれいだなと思っていたんです。この作品はそういう空気感といったものが映っているなと思いました」と感心していた。
本作には雪を見たことがない台湾のスタッフも多く、マイナス20℃にもなるという蔵王での撮影について、「台湾の人だと死んでしまうのではないか?という懸念を持っていた」と片原プロデューサーが語ると、「カメラマンのアシスタントが、薄いダウン一枚だけを着ていて、この人死ぬんじゃないかと思いました」と峯田さんも語り、会場からは笑い声が起こった。
最後に峯田さんが、「パソコンでも観れる中で、劇場まで足を運んで音とスクリーンで映画を観る、足を運んで映画を感じたいというのが僕からするととてもうれしくて、映画館まで映画を観に来てくださってありがとうございます。僕も映画が好きなので、映画が好きな者としてうれしく思います」と駆け付けた観客に感謝を述べて舞台あいさつは終了した。
「越年 Lovers」は、雪に包まれた日本の山形、台湾の首都・台北と彰化(しょうか)県の海辺の町、マレーシア・クアラルンプールという異なる3つの地を舞台に描かれる恋の物語。大正・昭和期の小説家・歌人である岡本かの子の短編小説集が原作で、台湾の女性映画監督であるグオ・チェンディさんが監督・脚本を務めている。
越年 Lovers
2020年12月18日(金) 山形・仙台先行公開 2021年1月15日(金)新宿バルト9他全国公開
配給:ギグリーボックス
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