映画スクエア
ある全寮制高校の1年間を描いたドキュメンタリー映画「聴く隣人のいるところ」が、2026年6月6日より劇場公開されることが決まった。
「聴く隣人のいるところ」の舞台は、島根県江津市、浅利富士の中腹にある、全校生徒は34名の全寮制の愛真高校。人里から離れたこの場所で、親元を離れた学生たちは、仲間と寝食をともにする。学校生活にスマートフォンやインターネットはないが、対話する学友や先生、そして音楽が身近にある。少し不便で、外界から距離を置いた環境で人と向き合う時間が自然と育まれていく。ここでは、意見を述べるだけではなく、聞くこと、受け止めること、そしてときに反論することが日常の営みとして繰り返されている。うなずくだけでは終わらない言葉のやりとりの中で、彼らは自分の声を見つけ、他者の声と向き合っていく。生活のルールである「決まり心得」も、全体会と呼ばれる場で、学生と教職員が顔を合わせ、話し合いを重ねながら改変されてきた。そんな共同生活を送る現代の高校生と教職員の、1年を記録したドキュメンタリーとなっている。
監督は早川嗣。愛真高校卒業後、専門学校で映画制作を学び、2018年から写真家・映画監督の本橋成一が主宰するポレポレタイムス社に所属。本橋の作品制作を支えながら自身の企画を温めてきた。そして、本橋の後押しを受け、2024年から母校にカメラを向け、約1年にわたる撮影を行った。こうして完成した本作は、早川嗣の本格的なデビュー作であると同時に、2025年12月に他界した本橋成一が最後に世に送り出した映画となった。
【作品情報】
聴く隣人のいるところ
2026年6月6日(土)よりポレポレ東中野 ほか全国順次公開
配給:ポレポレタイムス社
(C)ポレポレタイムス社