映画スクエア
中国映画界で長年にわたり撮影監督として活躍してきた杜杰(ドゥ・ジエ)の、長編映画監督デビュー作「椰子の高さ」が、2026年2月6日より劇場公開されることが決まった。
「椰子の高さ」の舞台は、日本の四国最南端にある足摺岬。美しい自然に囲まれた絶景とは裏腹に、自殺の名所とも知られている場所で、愛する人を亡くした男と、新婚旅行直前に恋人と破局した女が出会う。四国の果てで交錯する、ふたりの"孤独"と"再生"の物語が展開される。
監督・脚本・撮影・美術・編集を手掛けるのは、「唐人街探偵」シリーズをはじめ、数々の中国大作映画の撮影監督としてキャリアを築いたドゥ・ジエ。豊かな映像美で”日本”を捉えている。
ポスタービジュアルは、主演の大場みなみがはかない表情を浮かべているカットと、本作のテーマカラーとも言えるターコイズブルーを色鮮やかに配色したデザインとなっている。
キャストの大場みなみ、田中爽一郎と、ドゥ・ジエ監督のコメントも公開された。コメントは以下の通り。
【コメント】
■主演・大場 みなみ/菅元(すがもと)役
映画『椰子の高さ』が2026年2月6日より、アップリンク吉祥寺にて劇場公開されることになりました。全編日本で撮った日本映画でありながら、日本映画ではない、外国作品のような空気感に満ちた不思議な作品です。何パターンもの編集を経て、ゆっくりと映画になりました。もしかしたらまだ完成していないかもしれません。ぜひ劇場でご覧ください。
■田中 爽一郎/持田(もちだ)役
映画『椰子の高さ』が 2026年2月6日よりアップリンク吉祥寺にて公開となります。本作は高知県の最南端ある足摺岬という壮大な自然の中で撮影を行いました。釜山国際映画祭にてワールドプレミアを行い、フィルメックスやヨーロッパ、アメリカで上映の旅を続け、日本での劇場公開を迎えることができ、すごく嬉しく思います。ぜひ劇場でご覧になってください。どうぞよろしくお願いいたします。劇場でお待ちしております。
■監督:杜杰(ドゥ・ジエ)
『椰子の高さ』は、“外国人”の視点から見た日本の物語です。物語の多くは、私が来日して最初の数年間、日常の中で見聞きした実際の出来事をもとにしています。
ある先輩から「この感覚を大切にしなさい。環境に慣れてしまったら、もう同じ映画は撮れなくなるよ」と言われました。その言葉の通り、この映画を作る過程も方法も、私にとって“生命の延長”のようなものでした。本作は典型的なドラマ構造の映画ではありません。
これまでの鑑賞経験から想像するものとは、違った印象を受けるかもしれません。
むしろ、この映画を観る体験は、重要なピースが欠けたパズルを自ら完成させていくようなものです。観る方一人ひとりが、その欠けたピースを想像し、探し、埋めながら、あなた自身の世界(=映画)を組み立てていただけたら嬉しいです。
【作品情報】
椰子の高さ
2026年2月6日(金)アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
配給・宣伝:ギークピクチュアズ
©D·UNION FILM INC. 2024