2023年12月15日より劇場公開される、2023年の第76回カンヌ国際映画祭で最優秀監督賞を受賞したトラン・アン・ユン監督作「ポトフ 美食家と料理人」から、おいそうな音を奏でながら極上メニューが作られるシーンの、本編映像が公開された。
公開されたのは、天才料理人のウージェニーたちが暮らすフランスの田舎のシャトーにあるキッチンで、ショワジー風仔牛のポワレを料理するシーンの映像。火を入れて熱された鉄板の上に、鍋やフライパンを置いて調理していた時代。肉の焼ける音や野菜を炒める音など、キッチンがおいしさを感じさせる音で満たされている。住み込みメイドのヴィオレットと姪のポーリーヌもあわただしく動き回り、さまざまな料理が同時並行で進むなか、美食家のドダンがオーブンから仔牛の肉を取り出し、ウージェニーが刻んだ野菜を敷き詰めオーブンに戻す。そんなふたりの連携をワンカットで撮影している。
トラン監督が「調理中の動きの撮影は誰が何をしているのか想像しなければならない。すごく手のかかる作業だった」と明かすように、ひとつひとつの素材が“究極のひと皿”へ進化を遂げる様子が描き出されている。
「ポトフ 美食家と料理人」は、食を追求し芸術にまで高めた美食家ドダンと、彼がひらめいたメニューを完璧に再現する料理人ウージェニーが、ユーラシア皇太子を最もシンプルな料理であるポトフでもてなすことになる姿を描いた作品。監督は、「シクロ」などのトラン・アン・ユン。プロとして矜持を持って生きる天才料理人・ウージェニーをジュリエット・ビノシュが演じ、ウージェニーへの切なく揺れる思いを抱える美食家ドダン役を「ピアニスト」などのブノワ・マジメルが務める。料理の数々はミシュラン三つ星シェフのピエール・ガニェールが完全監修している。
【作品情報】
ポトフ 美食家と料理人
2023年12月15日（金）Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか ほか全国順次公開
配給：ギャガ
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