「ステップ」「虹色デイズ」などを手掛けた飯塚健監督によるオリジナル戯曲「FUNNY BUNNY」が中川大志主演で映画化され、春に劇場公開されることが明らかになった。
2012年に上演された飯塚監督によるオリジナル戯曲「FUNNY BUNNY」は、「現在」「2年後」「4年後」と時空を移動する、謎が謎を呼ぶ緻密なプロットが話題を呼び、全公演が完売となった。のちに飯塚自らの手によって小説化もされている。上演中から映像化の問い合わせが殺到したという戯曲が、飯塚監督自らの手で映画化される。
主演は、飯塚監督とは「虹色デイズ」などでコンビを組んできた中川大志。「世界を救うのはいつだって、想像力だ」と豪語し、自殺志願者を見分けられる能力を持つ自称小説家という、アクの強い主人公・剣持聡を演じる。
映画化決定にあわせて、飯塚監督と中川がコメントを発表。中川は「僕が演じた剣持というキャラクターは、人の痛みが分かるからこそ寄り添えて、現実を知っているからこそ寄り添うだけではない残酷さも持ち合わせている、まさにダークヒーローなんだと思います」と説明。飯塚監督は、「“想像しろよ”が口癖の厄介な男、剣持聡を託すならと考えた時、浮かんだ顔は一つでした。きっと剣持聡の哲学に毒され、仲間になりたくなるでしょう」とメッセージを寄せている。
また、あわせて公開された特報では、宝の地図が隠されているという”絶対に借りられない本”を借りに来たという声とともに、ウサギの被り物をした2人の人物が図書館を走る姿などが映し出されている。最後には、「世界を救うのはいつだって、想像力だ」という主人公・剣持の決めゼリフが聞くことができる。
■中川大志（剣持聡役）コメント
「FUNNY BUNNY」の小説を監督から頂いたのは、まだ飯塚さんと出逢って間もない頃でした。そこから数年間「いつか映像化したいんだよね」というお話をしていて、今回、映画化が具体になってからは、あっという間に進んだ感じです。初めてウサギを被って図書館に立った時、あぁ本当に実現したんだと実感し、剣持と１つになれた感覚がありました。
剣持という男の言葉には魔法のような力があって、その背中には何故かついていきたくなる。そんな説得力をどう持たせるか、それが今回の課題であり、チャレンジでした。人の痛みが分かるからこそ、寄り添えて、現実を知っているからこそ、寄り添うだけではない残酷さも持ち合わせている剣持は、まさしくダークヒーローなんだと、僕は思います。
映画を観てくれたお客様が劇場を後にする時、ウサギが一羽二羽と増殖していったら良いな、なんてワクワクしてます。一緒に、FUNNY BUNNYしましょう。
■飯塚健（監督）コメント
私にとって、『FUNNY BUNNY』は特別な作品だ。作り手としてやっていけるかどうか、悩んでいた時期に書き殴った。そういう意味で、登場人物はすべて飯塚だ。
その中心に置いた、「想像しろよ」が口癖の厄介な男、剣持聡を託すならと考えた時、浮かんだ顔は一つでした。
中川君と共にした現場は今作で五度目。（カメオを入れると六度目か）難役をまとう姿は本当にキツそうでしたが、精悍で複雑な表情を絶えず見せてくれました。
混沌とした今に、この映画をつくらせて頂けたこと、改めて感謝いたします。是非劇場でご覧下さい。きっと剣持聡の哲学に毒され、仲間になりたくなるでしょう。
FUNNY BUNNY
2021年春ロードショー
配給：「FUNNY BUNNY」製作委員会
（C）2021「FUNNY BUNNY」製作委員会
