錦戸亮の弁護士姿も 性別適合手術が違法とされた1960年代の事件から着想 「ブルーボーイ事件」本ビジュ

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錦戸亮の弁護士姿も 性別適合手術が違法とされた1960年代の事件から着想 「ブルーボーイ事件」本ビジュ

 「僕らの未来」「フタリノセカイ」「世界は僕らに気づかない」など、トランスジェンダー男性であるというアイデンティティを反映した映画を送り続けている飯塚花笑監督の最新作「ブルーボーイ事件」の劇場公開日が、2025年11月14日に決まった。あわせて、本ビジュアルが公開された。

 「ブルーボーイ事件」は、性別適合手術が違法とされた1960年代の事件から着想された作品。舞台は、1965年のオリンピック景気に沸く東京。街の浄化を目指す警察は、街に立つセックスワーカーたちを厳しく取り締まっていた。ただし、ブルーボーイと呼ばれる性別適合手術(当時の呼称は性転換手術)を受け、体の特徴を女性的に変えた者たちの存在が警察の頭を悩ませていた。戸籍は男性のまま、女性として売春をする彼女たちは、現行の売春防止法では摘発対象にはならない。そこで彼らが目をつけたのが性別適合手術だった。警察は、生殖を不能にする手術は「優生保護法」(現在は母体保護法に改正)に違反するとして、ブルーボーイたちに手術を行っていた医師の赤城(山中崇)を逮捕し、裁判にかける。

 同じ頃、東京の喫茶店で働くサチ(中川未悠)は、恋人の若村(前原滉)からプロポーズを受け、幸せを噛み締めていた。そんなある日、弁護士の狩野(錦戸亮)がサチのもとを訪れる。実はサチは、赤城のもとで性別適合手術を行った患者のひとり。赤城の弁護を引き受けた狩野は、証人としてサチに出廷してほしいと依頼する。

 本ビジュアルには、サチが証言台に立ち真っすぐ前を向く姿が映し出されている。後ろにはブルーボーイのメイ、アー子、ベティ、ユキ、ツカサが傍聴席に並び裁判を聞いている様子が捉えられ、弁護士の狩野はサチの横に立ち、証言を引き出す姿が表現されて、「知られざる歴史がここにある」のコピーが添えられている。

【作品情報】
ブルーボーイ事件
2025年11月14日(金)全国公開
配給:日活/KDDI
©2025 『ブルーボーイ事件』 製作委員会

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