ハリウッド大作続々出演 日系イギリス人俳優アンドリュー・コージ 主演ドラマ「ウォリアー」を語る

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ハリウッド大作続々出演 日系イギリス人俳優アンドリュー・コージ 主演ドラマ「ウォリアー」を語る

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 ブルース・リーが生前に書き残していた原案をドラマ化した「ウォリアー」シリーズの最新作「ウォリアー2:ザ・リベンジ」が、「BS10 スターチャンネル」で2月9日より放送されるのを前に、前シリーズに引き続き主演を務める日系イギリス人俳優アンドリュー・コージのインタビューが公開された。

 アンドリュー・コージは、スタントマンとしてキャリアをスタートさせ、「ワイルド・スピード EURO MISSION」に出演。大ヒットアクション映画「G.I.ジョー」シリーズ最新作「G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ」や、ブラッド・ピット主演で伊坂幸太郎の小説「マリアビートル」を実写化する「バレット・トレイン(原題) / Bullet Train」などのハリウッド大作映画の公開が控える日系俳優。本作では19世紀末のサンフランシスコを舞台に、激しいカンフー・アクションにを見せる。

 「ウォリアー」は、ブルース・リーが自らを主人公の物語を考案するも、当時はアジア人俳優が主人公のドラマを作ることができずに実現しなかった原案を、HBOがドラマ化した作品。製作総指揮に「ワイルド・スピード」シリーズなどのジャスティン・リンやブルース・リーの実娘シャノン・リーが名を連ね、アジア系スタッフ・キャストが結集している。「ウォリアー2:ザ・リベンジ」では、主人公ア・サーム(アンドリュー・コージ)を主事脳に、チャイナタウンの覇権をめぐる血みどろの抗争が繰り広げられる19世紀末のサンフランシスコで、欲望と裏切りが交錯する仁義なき戦いを繰り広げる。

【インタビュー コメント全文】

--シーズン1の放送が終わって、あなた自身にはどのような反響がありましたか?何か驚いたり印象に残っていることがあったら教えてください。

 撮影中は夢中で撮影に集中していたし、性格的にPRに向いてないからあまり積極的に参加しなかったから、反響を実感したのは実はシーズン2の撮影が終わって他の作品の撮影に入ってからなんだ。撮影でカナダにいた時のことなんだけど、そこにはアジア系の大きなコミュニティーがあって、みんなでディナーを食べに出掛けた時、ドラマを見てくれたっていう人たちに話しかけられたんだ。彼らにとってこのドラマがどれだけ意味のある作品だったかが伝わったよ。彼らにとっては、このドラマは彼らの曽祖父などの世代の人たちのストーリーを描いてくれたってすごく感謝されたんだ。ファンタジーの世界の中心で彼らの何世代か前の祖先が生きた時代の歴史が描かれたことは彼らにとって非常に意味のあるものだったと。このドラマのキャラクターはアジア人も白人も良い面と悪い面の両方を見せたグレーな描き方をしているんだけど、カンフーの要素はあるものの、欠陥のある人物、過ちやトラブルもおこす、生涯一匹狼で暗い影のあるキャラクターが主人公で、アウトサイダーとして生きることを描いたこの作品は彼らにとっては大きな意味があったようだ。単なるクールなアクションドラマではなく、とても深いレベルで意味のある作品だったということを、後から実感したよ。

--シーズン2では更に振り付けられたアクションシーンが増えたと聞きました。振り付けにどれくらいアドバイスやあなた自身の意見が入っていますか?一番難しかったアクションはどの辺りですか?

 ファイトシーンはジョナサン・トロッパーがまるで台本のように書いてくれて、彼はどういう動きにしたいか明確に分かっている。そして実際に振り付けに入る前にこのファイトシーンでアサンは怒りを表現しているのか、何かを得ようとしようとして戦っているのか、何かを守ろうとしているのか、っていう戦いの背景を僕に説明してくれるんだ。だからそういうところからそれぞれのファイトシーンのトーンを掴むことができたし、どこにブルース・リーっぽい要素を入れるか相談したりしたよ。ものまねではなくオマージュとしてね。スタント・コーディネーターのブレット・チャンと彼のチームがまず見本の動きを見せてくれて、そこに僕が演技の部分でアイデアを出して調整を加えたり、全体の流れを見せてもらった上で僕のアイデアと折衷案を見つけたりね。常に時間を考えなきゃいけなかったし、50回練習した上で撮影しようとした時に明るさが変わってしまっていて照明とか色々調整しなきゃいけなかったり、たくさんの調整を加えながら撮影したよ。まさにチームみんなで頑張った。一番大変だったシーンは最後のファイトシーンだよ。実はスケジュールの都合で、”ダブルバンキング”と言うんだけど、4エピソードを同時進行で撮影したんだ。シーズン2では”主役を殺さないように”とシーズン1の時よりスタッフが僕に丁寧に扱ってくれたおかげでダブルバンキングしないと終わらない状況になってしまったんだ。最後のファイトシーンを撮る時には僕はヘトヘトに疲れ果ててしまっていたんだ。怪我をして腰の屈筋が使い物にならなくて、キックしようにも脚が上がらない状態だった。全身筋肉痛だったんだ。完成させるなんて絶対無理だと思ったよ。セットを離れてメイクアップ用の椅子に座り泣いてしまったんだ。みんなをがっかりさせてしまった、ってね。それからみんなで相談して2つの選択肢に行き着いた。1ヶ月半後に撮影を再開するか、今晩終わらせるかっていう2択。僕は「今晩終わらせるしかない」「今晩完成させよう」と言った。それから63ものセットアップを撮影したんだ。63ショットだよ。あの晩のエネルギー、フローへの集中力、コラボレーション、すべてにおいてあれが僕のキャリアのハイライトだったと言えるよ。みんなで完成に向かって一丸となってやっているという実感があったから。それが第10話のファイトシーンで伝わるといいな。僕にとってまるでマジックのような瞬間だったから。今までで最もタフな時間だったけど、タフな時間を切り抜けた時は素晴らしい感覚だった。あれは僕にとって一番マジックな時間だったよ。

--日系でもあるアンドリューさんから日本のウォリアーファンに向けて何かメッセージをいただけませんか?

シーズン2も楽しんでもらえたら嬉しいです。最近2作品で日本人役を演じる機会がありました。半分日本の血が流れている自分の文化を学ぶこともできました。日本の歴史は深くとても素晴らしくて魅了されました。僕は日本にルーツを持つこと、日本の血が流れていることを誇りに思っています。これからも全力で演じて自分のバックグラウンドである日本の文化を表現できるように頑張ります。日本は私の心の中でとても特別な場所です。僕の遺灰の一部は日本のどこかに撒きたいと思っています。ちょっと暗かったかな?笑 とにかく、シーズン2も色々面白いことが起きるから、楽しんでくれたら嬉しいです。(日本語で)がんばろう!ありがとうございました。

「ウォリアー2:ザ・リベンジ」(全10話)
BS10 スターチャンネル 
【STAR1 字幕版】2月9日(火)23:00より独占日本初放送  ※2月7日(日)18:30より、第1話先行無料放送
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