2023年に初演され、2024年にも再上演された小池博史による舞台「WE-入口と世界の出口」が、映画版「WE-入口と世界の出口」として映像化され、2025年11月29日より劇場公開されることが決まった。
「WE-入口と世界の出口」の舞台は、上級、中級、下級国民に分かれるようになった2073年の日本。そこは、表面上では平等を謳うが、誰もが監視し合う社会だった。そして、そんな社会のなかで治外法権的な場所として唯一残っていた“スペースE”。人々はこの出口の見えない“スペースE”に逃げ込み、逃げ込んだはずのその中で徐々に追い込まれる。互いが互いを幻惑と嘘の記憶とによって静かに追い込み、そして追い込まれていく姿を、映像、光、音などさまざまな実験的手法を駆使しながら描き出す。
1980年代から現在まで、世界を股にかけて舞台芸術をクリエイトし続けてきた小池博史が、ライブ映像、映画、美術、ガラクタ音楽、古典音楽、ラップ、ヴォイスパフォーマンスやダンス、演劇など多様な要素が縦横に絡み合うオルタナティブな舞台表現を、映画表現として再構築した作品となっている。
出演は、小池博史が中心となって結成されたダンス・カンパニーであるパパ・タラフマラのほぼ全作にメインパフォーマー・舞台美術家として参加した松島誠、能役者・小鼓奏者でシルクロード能楽会代表の今井尋也、バレエをルーツに多種多様な舞台や映像作品に出演する福島梓など。さらに小池作品常連で、劇場版「ドラえもん」の主題歌・挿入歌の作詞作曲などで知られる下町兄弟が音楽を担当し、美術を岡本太郎現代美術賞受賞の美術家・山上渡が務めている。
【作品情報】
映画版「WE-入口と世界の出口」
2025年11月29日（土）よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
配給：ブエナワイカ
©小池博史ブリッジプロジェクト-Odyssey／株式会社サイ
