哀しみや苦しさを抱える男女 手を取り合い“最果ての地”へ向かう 越川道夫監督作「さいはて」ポスター

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哀しみや苦しさを抱える男女 手を取り合い“最果ての地”へ向かう 越川道夫監督作「さいはて」ポスター

 「海辺の生と死」「アララト」などの越川道夫監督作新作「さいはて」の劇場公開日が2023年5月6日に決まり、ポスタービジュアルが公開された。

 ポスタービジュアルは、海鳥が飛ぶ空と海を背景に、しっかりと手をつないで遠くを見つめるモモ(北澤響)とトウドウ(中島歩)の姿が正面から捉えられ、「ふたり手をつないで、どこへだって行けると思った」のコピーが添えられている。

 「さいはて」は、夜の街で出会ったうつろな女性と秘密を抱える塾講師の、幻想的でノスタルジックな逃避行を描いた作品。ある日、居酒屋で知り合った、若い女性モモと40歳の男性トウドウ。夜の街で手をつなぎ、「靴が鳴る」を歌いながら歩く二人。やがて二人は互いを求め合い、体を重ねる。翌朝、昨晩の記憶をたどりながら「道行みたいだね」と語るトウドウ。その言葉の意味を理解したモモは黙って彼に泣きつく。それぞれにつらい過去を持つ二人は海を目指し、この世界から逃げることにする。

 哀しみを抱えた少女のモモを演じるのは、本作が長編映画初主演となる新進女優の北澤響。トウドウ役は、「偶然と想像」「いとみち」などの中島歩が務め、人生に絶望した男性を哀愁漂う演技で体現する。監督は、男女の情愛を描き続ける越川道夫。街に生きる人々の生と性を捉えてきた越川監督の視線が、喪失と空虚感を抱く男女二人の旅路とまばゆい恋模様を描き出す。

【作品情報】
さいはて
2023年5月6日(土)  K`s cinema にて公開 ほか全国順次ロードショー
配給:キングレコード
©2023 キングレコード

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