2026年1月16日より劇場公開される、童話「シンデレラ」をモチーフにした北欧発のゴシック・ボディホラー映画「アグリーシスター 可愛いあの娘は醜いわたし」から、主人公エルヴィラに施される麻酔なしの痛烈な美容術3選の、コンセプトムービーが公開された。
コンセプトムービーは3種類。1つ目は鼻筋を整える施術。エルヴィラの母親がサンプルから好みの鼻筋を選ぶと、医師は嬉々とした表情で「お目が高い」と一言。手術台のエルヴィラの鼻へ「1、2、3」の掛け声で、骨ノミを打ちつける。あまりの痛みでエルヴィラの絶叫が響き渡る。2つ目は、”デカ目”にするための施術。医師の「ゴージャスな美女になる」の一言に続き、麻酔なしでまぶたに直接針と糸でつけまつ毛が縫いつけられる。それを見つめる看護師の瞳は不気味に白濁しており、エルヴィラの苦悶のうめきが響く。3つ目は痩身。簡単にやせられるという謎の卵を飲み込むエルヴィラだったが、その後、苦しそうに倒れこみ、あえぎながら嘔吐する場面が収められている。
「アグリーシスター 可愛いあの娘は醜いわたし」は、童話「シンデレラ」に登場する意地悪で醜い義姉妹の一人を主人公とした作品。招待された憧れの王子様の舞踏会で妃に選ばれるため、想像を絶するほどの恐怖や痛みを伴う身体改造に挑み、その暴走する美への執着と狂気のさまを、現代にも通じる滑稽で皮肉なルッキズム風刺をまとって描く。
主人公のエルヴィラを演じるのは、子役としてキャリアをスタートさせ、モデルとしても活躍するリア・マイレン。本作が長編映画デビューとなるエミリア・ブリックフェルト監督は、デヴィット・クローネンバーグ監督から強い影響とインスピレーションを受け、美に囚われた女性たちのおぞましいフェアリーテイルを完成させた。第41回サンダンス映画祭ミッドナイト部門でプレミア上映されると、グロテスク描写で退出者が続出した。第29回富川ファンタスティック国際映画祭ではグランプリと観客賞を受賞。そして、今年の第58回シッチェス・カタロニア国際映画祭のコンペティション部門へノミネートされている。

あわせて、本作を一足先に鑑賞した著名人によるコメントも公開された。コメントは以下の通り。
【コメント】
■城月菜央(高嶺のなでしこ)
主人公の繊細さや女性らしさが心に響きました。
胸が苦しくなる場面も多く、自分も自分の意思で生きたいと強く感じました。
無理せず楽しむことの大切さを、改めて気づかせてくれる作品です。
■岩井志麻子(作家)
シンデレラは美人なだけで王子を射止めたのではなく、苦労人でもある。
でも女が感情移入するのは、義姉妹や義母だ。
美人の私ではなく、美人になろうと頑張る私を誉めて。
幸運な人より頑張り屋の方が真の強敵である。
■人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー)
激痛極まる美の追求。いったい何が彼女をそうさせるのか、それを地獄の映像体験にして観客に突きつける。また童話を適当にホラー化?という先入観を打ち砕く作品。映画を観てて目を薄めたのは、本当に久々です。
■レイナス(「ホラー通信」ライター、イラストレーター)
好きな人に愛されたかった。親の期待に応えたかった。自分を好きになりたかった。
おとぎ話の脇役で、現実のどこにでもいる少女の物語。
シンデレラの華々しい登場に、あれほど絶望させられるとは!
■朝倉加葉子(映画監督)
女の子が将来のために勉強頑張る、仕事頑張る、の選択肢がない時代はずっと長くて。本当にあったクソみたいな構造に悲しいけど今も世界は引きずられている。
このおとぎ話には私たちの「わかる」がたくさん散りばめられてて、グロ痛いけど笑えてスイートで、なによりとっても元気が出ます!
■藤白圭(児童書およびホラー作家)
「美しくなりたい」は、いつから呪いになったのだろうか。
あまりにも常軌を逸した方法で容姿を整えるほど壊れていく心が、痛いほどリアルで切ない。
目を背けたくなるほどのグロテスクで生々しい‶美″への執着に、圧倒され、目が離せなくなった。
映画を観た人たちは、きっと「承認欲求」がもたらす呪縛から解放されることだろう。
■末廣末蔵(ジャンル映画大好きツイッタラー)
肉体変容を目撃する”ボディ”ホラーであり、同時に精神をキリキリと締め上げる”メンタル崩壊”ホラーでもある狂暴さ...
“こうなったら嫌だな”、”これされたら痛いな”が全部起きる展開でありつつ、根底には”尊厳の回復”というテーマが流れる、捻じれに捻じれた”R15+”の道徳授業...嗚呼、人間賛歌...!
■児玉美月(映画批評家)
麻酔もなく瞼に針を突き刺される痛み。
腹の内部をサナダムシが這いずりまわる痛み。
「美」の基準に合わせて切断される肉体の痛み。
どれもが過剰で過激な痛みのはずなのに、
この映画に現前するその痛みをわたしはよく知っている。
■氏家 譲寿/ナマニク(映画評論・文筆家)
“シンデレラ”の視点をひっくり返したら継母と義姉のほうが人間臭かった!
童話の嘘を剥ぎ取り、誰もが抱える暗い感情を血と粘液と笑いのなかに撒き散らす。最後には笑うしかない。美しくなろうと必死にもがく人間こそ、いちばん愚かで、哀しく、そして愛おしいのだから。
【作品情報】
アグリーシスター 可愛いあの娘は醜いわたし
2026年1月16日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
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