アーロン・シンバーグ監督 実体験から着想 ルッキズムを風刺 「顔を捨てた男」メイキング写真

映画スクエア

アーロン・シンバーグ監督 実体験から着想 ルッキズムを風刺 「顔を捨てた男」メイキング写真

 2025年7月11日より劇場公開される、第74回ベルリン国際映画祭でセバスチャン・スタンが最優秀主演俳優賞(銀熊賞)を受賞した映画「顔を捨てた男」から、メイキング&オフショット写真が公開された。

 写真では、アーロン・シンバーグ監督が、オズワルド役のアダム・ピアソンによる歌唱シーンで丁寧に演出する様子や、真剣な表情でモニターを見る姿が捉えられている。また、アーロン・シンバーグ監督の肩を抱くプロデューサーのクリスティーン・ヴェーコン、撮影現場に来たヴェーコンを歓迎するセバスチャン・スタンの様子も見られる。

アーロン・シンバーグ監督 実体験から着想 ルッキズムを風刺 「顔を捨てた男」メイキング写真

アーロン・シンバーグ監督 実体験から着想 ルッキズムを風刺 「顔を捨てた男」メイキング写真

アーロン・シンバーグ監督 実体験から着想 ルッキズムを風刺 「顔を捨てた男」メイキング写真

 本作で監督・脚本を務めたアーロン・シンバーグは、長編2作目「Chained for Life(原題)」では、「顔を捨てた男」ではオズワルドを演じたアダム・ピアソンを主演に迎え、高い評価を受けた。本作では、「ルッキズム(外見至上主義)」をブラックなユーモアを効かせながら痛烈に風刺している。シンバーグ監督は、過去に両唇口蓋裂の治療を受けた経験から、外見やアイデンティティをめぐるテーマを描き続けてきた。「私の顔の変形のコンディションはごく一般的なものですが、作品においては、私のような人間は否定的で侮辱的な描写でしか見たことがありません。物心ついたときから、どうすれば自分のような人物を肯定的に、少なくとも自分自身の経験をリアルに見せることができるだろうかと考えていました」と振り返っている。

 「顔を捨てた男」の主人公は、顔に極端な変形を持つ、俳優志望のエドワード。自分の気持ちを閉じ込めて生きる彼は、ある日、外見を劇的に変える過激な治療を受け、念願の新しい顔を手に入れる。別人として順風満帆な人生を歩み出した矢先、目の前に現れたのは、かつての自分の”顔”にそっくりな男オズワルドだった。その出会いによって、彼の運命は想像もつかない方向へと逆転していく。ルッキズム(外見至上主義)を、ブラックなユーモアを効かせながら痛烈に風刺した作品となっている。

 製作はA24で、アーロン・シンバーグ監督がメガホンをとった。セバスチャン・スタンは、アカデミー賞にもノミネートされた特殊メイクを施し、容姿が変わっていく主人公エドワードの複雑な心情を体現。ベルリン国際映画祭、ゴールデングローブ賞で主演俳優賞を獲得した。共演には「わたしは最悪。」のレナーテ・レインスヴェ、「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」のアダム・ピアソンらが顔をそろえる。

【作品情報】
顔を捨てた男
2025年7月11日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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