2023年12月22日より劇場公開される、ケリー・ライカート監督作「ファースト・カウ」から、未開の地で繰り広げられる2人の男たちの旅路を収めた場面写真が公開された。
場面写真では、アメリカの原風景といえる広大な未開拓の地を背景に、料理人のクッキー(ジョン・マガロ)と中国人移民のキング・ルー(オリオン・リー)が温かい光に包まれながらたたずむ様子や、オレゴンの地に初めて牛が降り立つ場面、緑が生い茂る大自然の中で2人が出会うシーン、トビー・ジョーンズ演じる長官の姿などが捉えられている。
ジョン・マガロとオリオン・リーのキャスティングについてライカート監督は、「ジョン・マガロのことは『キャロル』(15)でよく知っていて、初めて彼とスカイプしたとき、彼自身にクッキーの要素が多いと思いました。彼が引き受けてくれるか、はっきりしなかったので、決まったときはものすごく嬉しかったです。 キング・ルー役は、キャスティング・ディレクターのゲイル・ケラーが必死に探してくれ、私たちは何百人もの役者をみました。オリオンには3、4回朗読をやってもらったのですが、どれもかなり面白かった記憶があります」と語っている。
「ファースト・カウ」の舞台は、西部開拓時代のオレゴン州。アメリカン・ドリームを求めて未開の地にやってきた料理人のクッキーと、中国人移民のキング・ルー。成功を夢見る2人は自然と意気投合し、やがてある大胆な計画を思いつく。それは、この地に初めてやってきた“富の象徴”である牛からミルクを盗み、ドーナツで一攫千金を狙うというビジネスだった。原作は、これまでケリー・ライカート作品の脚本を多数手がけてきたジョナサン・レイモンドの小説「The Half-Life」(2004年発表)。「リバー・オブ・グラス」などのケリー・ライカートが監督を務めている。
【作品情報】
ファースト・カウ
2023年12月22日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国公開
配給:東京テアトル、ロングライド
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