「ソング・トゥ・ソング」衣装選びの裏側 ポートマンはワイルドな”テキサス美女” マーラは”バレリーナ”

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「ソング・トゥ・ソング」衣装選びの裏側 ポートマンはワイルドな”テキサス美女” マーラは”バレリーナ”

 テレンス・マリック監督作「ソング・トゥ・ソング」で衣装デザインを担当したジャクリーン・ウェストが、登場人物の衣装に込めたテーマなどを語るインタビュー映像が公開となった。

 ジャクリーン・ウェストは、「クイルズ」「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」「レヴェナント:蘇えりし者でアカデミー賞衣装デザイン賞にノミネートされた経歴を持つ人物。テレンス・マリック監督作を手がけるのは5作目となる。

 監督の好みを知り尽くしたウェストは、「マリックはほとんどの場合、人間の顔の明るさを引き立たせるために、衣装に薄暗い色合いを好む」と分析。また、それぞれのキャラクターの衣装選びについても語っている。

 ルーニー・マーラ扮する”何者かになりたいフリーター”フェイの衣装は「オードリー・ヘプバーンの控えめな衣装を反映して、古典的な優雅さと飾り気のない感覚を維持するのに努めた」と明かし、ナタリー・ポートマン扮する”夢を諦めたウェイトレス”ロンダの衣装と比較。「ナタリー扮するロンダとは対照的よ。彼女はワイルドなテキサス美女なの。ナタリーは衣装でより生々しく性的な魅力が増してるけど、ルーニーの魅力はバレリーナのイメージに近い」と女性キャストの衣装選びのポイントを語っている。

 男性キャストの衣装については「マイケル・ファスベンダー扮する(成功した音楽プロデューサーの)クックは、キャラクターの印象にふさわしく艶やかなジョルジオ・アルマーニの服をたくさん着ているが、ライアン・ゴズリング扮する(売れないソングライターの)BVの服は、友人でシンガーソングライターのジョン・フォガティを参考にした。ブーツや格子柄のシャツ、ヨレヨレのジャケットを着ているのを、ジョンはオマージュと受け止めてくれると嬉しいわ」と明かしている。

 本作では本物のミュージシャンが多数出演しており、ミュージシャンたちの衣装もウェストが担当している。ただし、ミュージシャンの独自のスタイルを変えることをためらった。特にパティ・スミスについては、「パティは現場入りした時、年代物のコム・デ・ギャルソンを着ていて、それが彼女にピッタリ合っていたの。あえて手を加えなくてもいいものもあるわ」と話し、私服を活かしたという。

 一方で、BVの恋人役を演じたシンガーソングライターのリッキ・リーとは密接に話し合い、役に合う衣装を一緒に考えたという。「彼女は洋服が大好きで、衣装選びにとても興奮してたわ。私は彼女にショッピングに行ってもらい、スカイプで服を私に見せてくれて、彼女の衣装を選ぶのはとても楽しかったわ」と衣装選びのエピソードを披露している。

 「ソング・トゥ・ソング」は、音楽の街であるテキサス州オースティンを舞台に、幸せを模索する4人の男女を描いた作品。”何者かになりたいフリーター”のフェイをルーニー・マーラ、”売れないソングライター”のBVをライアン・ゴズリング、”成功した音楽プロデューサー”のクックをマイケル・ファスベンダー、”夢を諦めたウェイトレス”のロンダをナタリー・ポートマンが演じており、リッキ・リー、イギー・ポップ、パティ・スミスなどのミュージシャンがカメオ出演している。「天国の日々」「ツリー・オブ・ライフ」などのテレンス・マリックが、監督・脚本を務めている。

ソング・トゥ・ソング
12月25日(金)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
配給:AMGエンタテインメント
© 2017 Buckeye Pictures, LLC

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