「向日葵の丘 1983年夏」「朝日のあたる家」などの太田隆文監督が、自身の脳梗塞の経験を映画化した「もしも脳梗塞になったなら」が、2025年12月20日より劇場公開されることが決まった。窪塚俊介が主演する。
「もしも脳梗塞になったなら」の主人公は、映画監督の大滝隆太郎。1人暮らしの大滝は、突然脳梗塞を発症する。目がよく見えず、言葉もうまく出ない。心臓機能が20%にまで低下し、夏の猛暑での外出は危険な状態となる。友人に電話しても「お前が病気?笑わせるなよ」と言われ、SNSに闘病状況を書いても、的外れな助言や誹謗中傷ばかり。「俺はこのまま孤独死?」と追い込まれるが、意外な人たちから救いの手が訪れる。病気と医療を、笑いと涙で描く社会派現代劇となっている。
主人公・大滝隆太郎役には、太田監督が師事した大林宣彦監督の「花筐/HANAGATAMI」に主演した窪塚俊介。隆太郎の妹役で藤井武美、母役で田中美里、隆太郎をネットで応援する友人役で藤田朋子、佐野史郎らが出演している。
監督・脚本を務めた太田隆文のコメントも公開された。コメントは以下の通り。
【監督・脚本:太田隆文 コメント】
2年前のエイプリール・フールに脳梗塞になった。長年、無茶な仕事を続けたせいだ。映画監督歴17年。監督業だけでなく毎回、脚本、プロデューサー・・・と7人分の仕事。盆暮れ関係なしで働いた。両目ともに半分失明。脳の障害で文字の読み書きが一時的に出来なくなった。言葉も一時的にうまく話せなくなった。医者には、3回の手術をした後にリハビリを続ければ、どうにか映画監督業に復帰出来ると言われた。
「そうだ!この経験を映画にしよう!」と決めた。と言うのも、脳梗塞のことはよく聞いていたが、具体的にどんな症状か知らなかった。周りの友人たちも同様。心配するどころかギャグにまでされた。病気のことを知らないネット友達があれこれ的外れのアドバイス。嫌がらせも多かった。2年を超える闘病生活で、様々な経験をした。これを映画にすれば、もし、誰かが脳梗塞になった時、あるいは家族や友人が脳梗塞になった時に役に立つはずだ。
シナリオは何とか書けたが、当時は自分で読むことが出来なかった。撮影はまだ脳の具合が悪い頃で、心臓機能も低下中だった。だが、元気になってから撮影すると病気の辛さを忘れているだろうと思い、担当医には内緒でクランクイン!ただ、体力がないので、長期間の撮影は無理。時間と体力の戦いだった。本物の病人だからこそ、リアルな病人像を描ける。病気を経験したことで知った「人生に大切なこと」をこの映画で伝えたい。
【作品情報】
もしも脳梗塞になったなら
2025年12月20日(土)~新宿K’s cinemaほかにて全国順次公開
配給:渋谷プロダクション
©シンクアンドウィル 青空映画舎