2025年6月20日より劇場公開される、フランシス・フォード・コッポラ監督が1980年代より温めてきた夢の企画を、1億2000万ドル(約186億円)もの私財を投入して作り上げた映画「メガロポリス」から、コッポラ監督と出演者たちが本作について語るメイキング映像が公開された。
映像では、監督のフランシス・フォード・コッポラをはじめ、主人公カエサル役のアダム・ドライバー、ジャンカルロ・エスポジート、ナタリー・エマニュエル、オーブリー・プラザ、シャイア・ラブーフら豪華キャストが、メイキング映像とともに作品やキャラクターについて語っている。また、カメラの外でも真剣な表情で話し合う俳優陣の姿や、巨大セットの裏側、リハーサル風景も映し出されている。
映像の冒頭では、コッポラ監督が「この映画のコンセプトは人類の未来を垣間見ることだ」と述べ、40年の歳月をかけたこともあり、「台本にあった多くのことが実際に起ころうとしている。フィクションというより現実に近かった」と、本作の内容が偶然にも現在と地続きしている部分があることに触れている。
主演のアダム・ドライバーが撮影の合間にコッポラ監督と熱心に語り合う場面も見られ、「届いた台本を読んだ時、それだけでは理解しきれないビジュアル要素があった。台本についてより深く語り合ううちに、監督は人の内面や感情に興味があると気づいた」と語っている。また現場では多くのシーンで即興的な演出が行われ、セリフや動きがその場で変化していく創作プロセスにも言及している。
「メガロポリス」の舞台は21世紀。アメリカをローマ帝国に見立てたニューローマでは、享楽にふける富裕層と苦しい生活を強いられる貧困層の激しい格差が、社会問題化していた。新都市メガロポリスの開発を進める天才建築家のカエサル・カティリナ(アダム・ドライバー)と、財政難の中で利権に固執する市長のフランクリン・キケロ(ジャンカルロ・エスポジート)は、真正面から対立する。また一族の策謀にも巻き込まれ、カエサルは絶体絶命の危機に直面する。
コッポラ監督は、幼少期に見たH.G.ウェルズ原作の映画「来るべき世界」から着想を得て、1980年代より脚本を構想。2001年にはニューヨークで台本読み合わせを実施したが、同時多発テロによって企画は中断した。2007年には支援も途絶え、一度は断念の危機に立たされたが、約300回にも及ぶ脚本の書き直しをへて、自身のワイナリーの一部を手放して作った私財1億2000万ドル(約186億円)を投じ、映画製作を再始動させた。
天才建築家の主人公・カエサル・カティリナを演じるのはアダム・ドライバー。カエサルと対立する新市長フランクリン・キケロ役をジャンカルロ・エスポジートが務めている。キケロの娘・ジュリアをナタリー・エマニュエルが演じるほか、オーブリー・プラザ、シャイア・ラブーフ、ジョン・ ヴォイト、ローレンス・フィッシュバーン、タリア・シャイア、ジェイソン・シュワルツマン、ダスティン・ホフマンらが脇を固めている。
6月18日には、グランドシネマサンシャイン池袋にて、パフォーマンス付きIMAX特別先行上映会の開催されることが決定した。この上映は、フランシス・フォード・コッポラ監督が理想とする形式として、2024年のカンヌ国際映画祭で初披露された、日本初にして最後となる体験ができる貴重な機会となる。
【作品情報】
メガロポリス
2025年6月20日(金)IMAX®他全国劇場にて公開
配給:ハーク、松竹
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