2025年9月12日より劇場公開される、山田裕貴と古田新太が出演する「ベートーヴェン捏造」から、山田裕貴演じるベートーヴェンの秘書・シンドラーの姿を捉えた場面写真が公開された。
場面写真では、愛するベートーヴェンにしっかりと肩を抱かれ、決意の表情を見せるシンドラーの姿などが収められている。耳が聞こえないという逆境の中で指揮をとるベートーヴェンをすぐ側で見守るシンドラー、ヴァイオリニストとしての一面も持っていたシンドラーの演奏シーン、耳の聞こえないベートーヴェンと会話をする際に使用していた会話帳を広げ、何かを必死に訴えかけるシンドラーの姿から、冗談が通じずに周囲をあきれさせることもあったというほど生真面目なシンドラーの、“ベートーヴェン愛”が描き出された場面写真となっている。
実際のアントン・フェリックス・シンドラーは、1795年に現在のチェコ共和国の小さな村で生まれた。教師だった父からヴァイオリンの手ほどきを受け育ち、18歳でウィーン大学に入学するも、当時のドイツに吹き荒れていた“愛国運動”にのめり込み、逮捕される。釈放されたものの大学を中退し、故郷へ帰ることもできず、ヴァイオリニストとして細々と暮らしていた27歳のある日、劇場のパーティーで大ファンであったベートーヴェンと知り合う。
ベートーヴェンの気まぐれで、出会いからほどなくして秘書となったシンドラーは、ほぼ無給で公私に渡り彼を支える。生真面目すぎる性格から次第にベートーヴェンに煙たがられるようになり、たった2年で2人の仲は決裂。それからさらに2年後、ベートーヴェンの甥(おい)・カールが自殺未遂事件を起こしたことをきっかけに交流を再開させ、ベートーヴェンをみとったシンドラーは、後に現在まで残るさまざまな“ベートーヴェン伝説”を記した伝記を刊行する。現在広く浸透しているベートーヴェン像は、彼の伝記によるところが多い。
「ベートーヴェン捏造」は、かげはら史帆によるノンフィクション「ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく」を原作とした作品。耳が聞こえないという困難に打ち克ち、歴史に刻まれる数多くの名曲を遺した聖なる孤高の天才ベートーヴェン。しかし、実際の彼は”下品で小汚いおじさん”だった。世の中に伝わる崇高なイメージを“捏造”したのは、彼の忠実なる秘書・シンドラー。憧れのベートーヴェンを絶対に守るという使命感から、彼の死後、見事“下品で小汚いおじさん”という真実ではなく、“聖なる天才音楽家”というウソを仕立て上げる。
脚本を務めるのは、ベートーヴェンの面白さに魅せられたバカリズム。世紀の大スキャンダルを、バカリズムならではの”ユルい会話劇”で描く。ベートーヴェンへの愛が重すぎる、忠実なる秘書・シンドラーを演じるのは山田裕貴。シンドラーから熱烈に敬愛されるベートーヴェン役を古田新太が務める。監督は、バカリズムとは「地獄の花園」「ケンシロウによろしく」に続くタッグとなる関和亮。
【作品情報】
ベートーヴェン捏造
2025年9月12日(金)全国公開
配給:松竹
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