トー横が封鎖された街で、居場所と光を求めてもがき、走る少女たちを描く 「東京逃避行」公開決定

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トー横が封鎖された街で、居場所と光を求めてもがき、走る少女たちを描く 「東京逃避行」公開決定

 第2回東京インディペンデント映画祭でグランプリを受賞した秋葉恋監督の同名短編を長編化した映画「東京逃避行」が、2026年初春に劇場公開されることが決まった。秋葉恋監督の長編デビュー作で、藤井道人がプロデュースを務めている。

 「東京逃避行」は、青少年健全育成条例に基づき、警視庁によって新宿・歌舞伎町の"トー横"が封鎖されたことにより、トー横に集っていた少年少女たちが、居場所を求めてもがき、さまよう姿を描いた作品。秋葉監督自身が、実際に「トー横」で過ごした経験をもとにして作られた、オリジナルストーリーの作品となっている。

 秋葉恋監督は、7歳より映画製作を始め、「残されたもの、残せるもの、」では高校生映画甲子園にて最優秀監督賞を受賞し、現在BABEL LABELの新レーベル「2045」に所属している。制作を担当するBABEL LABELは、日台合作映画『青春 18×2 君へと続く道』や映画「正体」を手掛けた藤井道人監督を筆頭に、映画「帰ってきた あぶない刑事」の原廣利、藤井とともに監督を務めた Netflix シリーズ「イクサガミ」の山口健人など気鋭のクリエイターが所属し、ドラマや映画において数々の話題作を生み出している。

 家庭でも学校でも居場所を失い、憧れと逃避心を抱えて歌舞伎町に来た高校生・飛鳥を演じるのは、2018年に「ミスヤングマガジン」に輝き、Netflixドラマシリーズ「サンクチュアリ-聖域-」にて小悪魔ホステス・七海役を好演し注目を集めた、若手女優の寺本莉緒。田舎を飛び出してトー横で暮らし、界隈から人気を集めているネット小説「東京逃避行」の作者・日和役を、連続テレビ小説「虎に翼」やNetflixシリーズ「今際の国のアリス」シーズン3など話題作に出演している池田朱那が務めている。

トー横が封鎖された街で、居場所と光を求めてもがき、走る少女たちを描く 「東京逃避行」公開決定

 秋葉恋監督らのコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■監督・脚本:秋葉恋
なぜ彼女、彼らは歌舞伎町に来たのか。そして、去るのか。私自身が体験した歌舞伎町での経験と取材で、私の中の初期衝動のようで、願いのような想いを、撮影の中で全員が背負いこの街で生きていました。関わってくださった全てのキャスト、スタッフの皆様には心から感謝しています。「居場所」を求めた人々たちの「逃避行」。社会がその選択を責めたとしても、何かを肯定して、救える力のある作品です。よろしくお願い致します。

■寺本 莉緒(飛鳥 役)
この作品は新宿・歌舞伎町の“リアル”を描いた物語です。目を背けたくなる現実に、飛鳥として演じながらも逃げずに向き合う覚悟を学びました。たった一日の出来事ですが、弱さや強さ、希望までもが詰まっています。今を生きるすべての人に、この目線で感じてほしい物語です。是非劇場でご覧ください。

■池田 朱那(日和 役)
居場所を求めて東京に逃げてきた日和を演じました。
トー横キッズである自分が、大人たちに利用されていることを理解してはいるけれども、他に居場所を探す気力も勇気も強さもなくなっていた、そんな時に飛鳥に出会います。
日和を救ってあげたいなあという思いと、早く救われたいという私自身の気持ちが重なった撮影期間でした。
家や学校に居場所のない子供たちはどこで生きていけばいいのか。
誰を信じればいいのか。
子供たちの心に寄り添ってもらえる時間になったらいいなあと思います。

■エグゼクティブプロデューサー:藤井道人
秋葉恋という一人の才能が生んだこの映画が、たくさんの方々の目に触れ、いつかその輪が大きくなり、“時代”を作ってくれることを願ってプロデュースに参加しました。
彼らにしか表現できない熱や衝動を体感してもらえる映画になっていると思います。
ぜひ、公開まで楽しみにしていてください。

【作品情報】
東京逃避行
2026年初春 全国公開
配給:ライツキューブ
©2025 映画「東京逃避行」製作委員会

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