ベトナムのタブーに切り込む映画「走れロム」6月公開 違法宝くじで一攫千金を目指す孤児の少年描く

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ベトナムのタブーに切り込む映画「走れロム」6月公開 違法宝くじで一攫千金を目指す孤児の少年描く

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 危険な違法宝くじで一攫千金を目指す孤児の少年を描き、ベトナムのタブーに切り込んだ映画「走れロム」の公開日が決まった。東京では6月11日よりヒューマントラストシネマ渋谷とアップリンク吉祥寺で、大阪では6月18日よりシネ・リーブル梅田で公開される。名古屋でも名古屋シネマテークでの公開が決まっている。

 「走れロム」は、ベトナムのサイゴン(ホーチミン)の裏町を舞台に、孤児の少年ロムが夢をかなえるために、巨額の当選金が手に入る違法宝くじに挑む姿を描いた作品。釜山国際映画祭ニューカレンツ部門最優秀作品賞や、ファンタジア国際映画祭最優秀新人作品賞を受賞する評価を受けている。ベトナムで社会問題となっている”違法くじ”を描いたことで、当局の検閲によって修正を余儀なくされたが、ベトナムでの公開ではヒットを記録した。

 監督は、本作が長編デビュー作となる新鋭チャン・タン・フイ。プロデューサーには、「青いパパイヤの香り」「シクロ」で知られるベトナム生まれの映画監督トラン・アン・ユンが名を連ねる。「走れロム」の前日譚で、チャン・タン・フイ監督が注目されるきっかけとなった短篇「16:30」に続いて、監督の実弟であるチャン・アン・コアが主人公ロムを演じている。編集を担当したのは、中国のワン・シャオシュアイ監督「在りし日の歌」などアジア映画界で活躍するリー・チャータメーティクン。河瀨直美監督「朝が来る」を手掛けたトン・タット・アンが音楽を担当している。撮影監督は、レ・バオ監督「Taste」のグエン・ヴィン・フック。

【作品情報】
走れロム
2021年6月11日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
配給:マジックアワー
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  • 作品

走れロム

公開年 2019年
製作国 ベトナム
監督  チャン・タン・フイ
出演  チャン・アン・コア、アン・トゥー・ウィルソン
作品一覧