山田裕貴=シンドラー 古田新太=ベートーヴェン愛が決定的になる瞬間 「ベートーヴェン捏造」本編映像

映画スクエア

 2025年9月12日より劇場公開される、山田裕貴と古田新太が出演する「ベートーヴェン捏造」から、シンドラーとベートーヴェンの運命の出会いを切り取った、本編映像が公開された。

 エリートとして将来を嘱望された大学生だったシンドラー。しかし、当時の学生運動に傾倒しすぎて逮捕されてしまい、ヴァイオリニストとして生計を立てる毎日を過ごしていた。そんなある日、出席したとあるパーティーで、少年時代から憧れていたベートーヴェンを見つける。「彼の作品をすべて聴き、自分でも演奏した」というほど、ベートーヴェンファンであるシンドラーの胸は高鳴るが、実際のベートーヴェンは重厚感のある楽曲とは真逆の人物だった。長身でダンディーな姿を想像していたシンドラーの目線の先にいるのは、”ちっちゃくて小汚い中年男性”だった。

 一瞬、露骨にがっかりした表情を浮かべるものの、逆に「あんなに小汚いおじさんが、あの素晴らしい名曲の数々を生み出したなんて!」と、褒めているのかけなしているのか分からない感動を抱き、満面の笑みでベートーヴェンに近づく。あいさつをするため背後から声をかけるも、ベートーヴェンは無視。「俺みたいな見ず知らずの若造なんて、目も合わせてもらえないんだ…なんだよこいつ、大物ぶりやがって!」「お前の噂、言いふらしてやっからな!」と、心の中でシンドラーは悪態をつく。

 しかし、肩を落として立ち去ろうとしたシンドラーを劇場スタッフが呼び止めたことでベートーヴェンがシンドラーに気づくと、「これに書いてもらえる?」と気さくな笑顔で手にしていた会話帳を差し出してきた。そこで、ベートーヴェンが耳を患っていたことを思い出したシンドラーは、「学生の頃からあなたの大ファンです」と会話帳に記し、熱い想いを伝える。そんなシンドラーに対し、うれしそうに「へえ~、ありがとう!」と握手を求めるベートーヴェン。憧れの人の神対応に感激し、手を握るシンドラー。「少しニュルッとしていたけど…嬉しかった!!」という正直すぎる感想とともに、「魔法にかかったかのように、彼の虜になった」というモノローグにあるように、シンドラーのベートーヴェン愛が決定的なものとなった瞬間が訪れる。

 さらにベートーヴェンは、なんとシンドラーを秘書に勧誘する。ただ“ファン“というだけで秘書に誘うという、距離感ゼロのベートーヴェン。そして、それを冗談や社交辞令と疑うことも一切なく、真に受けて「ぜひ!」と即答するシンドラー。ベートーヴェンを見かけてから情緒が乱高下し、無邪気に憧れの人への感動をあらわにする様子がかわいくもあるシンドラーと、世界的な音楽家でありながら気さくな天才・ベートーヴェン。やがて現代まで続く音楽史上最大の捏造(スキャンダル)へとつながる、“運命”の出会いのシーンが、バカリズムならではの表現とクスッと笑えるセリフで描かれている。

 「ベートーヴェン捏造」は、かげはら史帆によるノンフィクション「ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく」を原作とした作品。耳が聞こえないという困難に打ち克ち、歴史に刻まれる数多くの名曲を遺した聖なる孤高の天才ベートーヴェン。しかし、実際の彼は”下品で小汚いおじさん”だった。世の中に伝わる崇高なイメージを“捏造”したのは、彼の忠実なる秘書・シンドラー。憧れのベートーヴェンを絶対に守るという使命感から、彼の死後、見事“下品で小汚いおじさん”という真実ではなく、“聖なる天才音楽家”というウソを仕立て上げる。

 脚本を務めるのは、ベートーヴェンの面白さに魅せられたバカリズム。世紀の大スキャンダルを、バカリズムならではの”ユルい会話劇”で描く。ベートーヴェンへの愛が重すぎる、忠実なる秘書・シンドラーを演じるのは山田裕貴。シンドラーから熱烈に敬愛されるベートーヴェン役を古田新太が務める。監督は、バカリズムとは「地獄の花園」「ケンシロウによろしく」に続くタッグとなる関和亮。

山田裕貴=シンドラー 古田新太=ベートーヴェン愛が決定的になる瞬間 「ベートーヴェン捏造」本編映像

【作品情報】
ベートーヴェン捏造
2025年9月12日(金)全国公開
配給:松竹
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