生ける屍となって還ってきた最愛の人 ノルウェー発ホラー「アンデッド/愛しき者の不在」予告

映画スクエア

 2025年1月17日より劇場公開される、「わたしは最悪。」のレナーテ・レインスヴェが主演する、ノルウェーのホラー映画「アンデッド/愛しき者の不在」の、予告編が公開された。

 予告編は、夜の帳(とばり)が降り始めたオスロの街に鳴り響く車のアラームや、不自然に点滅する街灯を背景に、原因不明の現象が相次いでいることを告げる、テレビからの不穏なニュースから始まる。事故で亡くなったはずのお母さんがよみがえり戸惑いを隠せない家族や、埋葬したはずの息子との再会に涙する若き母、そして葬式を済ませたばかりの最愛の恋人に「寂しかった」と抱きつく老女。彼らの喜びだけではない不穏な影をにじませる表情が描き出され、美しくも不吉な雰囲気に包まれていく。そして、アンデッドたちのコントロールできぬ一面が突如として襲いかかってくる様子が描き出されている。

 「アンデッド/愛しき者の不在」は、3つの家族に焦点を当てたホラー。現代のオスロ。息子を亡くしたばかりのアナ(レナーテ・レインスヴェ)とその父マーラー(ビヨーン・スンクェスト)は、悲しみに暮れていた。墓地でかすかな音を聞いたマーラーは、墓を掘り起こし、埋められていた孫の体を家に連れて帰る。うつ状態だったアナは生気を取り戻し、人目につかない山荘に親子で隠れ住む。しかし還ってきた最愛の息子は、瞬きや呼吸はするものの、全く言葉を発しない。そんなとき、招かれざる訪問者が山荘に現れる。そして同じ頃、別の家族のもとでも、悲劇と歓喜が訪れていた。

 ミュージックビデオや短編映画を手がけてきた、1989年生まれのテア・ヴィスタンダル監督の長編デビュー作。2005年に発表した同名小説の作者で、本作品の脚本を監督と共同で手掛けたのは、「ぼくのエリ 200歳の少女」「ボーダー 二つの世界」などのヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト。アンデッド(生ける屍)を登場させ、愛の所在を問いかける。主演は、第74回カンヌ国際映画祭で主演女優賞を獲得した「わたしは最悪。」のレナーテ・レインスヴェ。ほかに、アンデルシュ・ダニエルセン・リー、ビヨーン・スンクェスト、ベンテ・ボシュン、バハール・パルスらが顔をそろえる。

生ける屍となって還ってきた最愛の人 ノルウェー発ホラー「アンデッド/愛しき者の不在」予告

【作品情報】
アンデッド/愛しき者の不在
2025年1月17日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿ピカデリーほか公開
配給:東京テアトル
© 2024 Einar Film, Film i Väst, Zentropa Sweden, Filmiki Athens, E.R.T. S.A.

作品一覧