フィンランドの鉄鋼の町 カウリスマキが作った映画館をめぐるドキュメンタリー 「キノ・ライカ」公開決定

映画スクエア

フィンランドの鉄鋼の町 カウリスマキが作った映画館をめぐるドキュメンタリー 「キノ・ライカ」公開決定
Photo: Tomi Wahlroos

 映画監督のアキ・カウリスマキが仲間たちと作った、映画館「キノ・ライカ」をめぐるドキュメンタリー映画「キノ・ライカ 小さな町の映画館」が、2024年12月14日より劇場公開されることが決まった。

 「キノ・ライカ 小さな町の映画館」は、豊かな自然の中で芸術を愛して暮らす人々の、映画とカルッキラという町への思いをめぐるドキュメンタリー。北欧フィンランドの鉄鋼の町・カルッキラ。深い森と湖と、今は使われなくなった鋳物工場しかなかった小さなその町に、はじめての映画館「キノ・ライカ」がまもなく誕生する。自らの手で椅子を取りつけ、スクリーンを張るのは映画監督のアキ・カウリスマキと仲間たち。キャデラックにバイク、ビールと音楽という、まるでカウリスマキの映画から抜けでたような町で、住人たちは映画館への期待に胸をふくらませ、映画について話しだす。

 アキ・カウリスマキをフィーチャーした初めてのドキュメンタリー映画で、彼の理想の映画館「キノ・ライカ」が町にもたらした変化の兆し、これからの映画館の可能性がとらえられている。監督を務めたヴェリコ・ヴィダクは、妻と生後8カ月の娘を連れてカルッキラに1年間に渡り滞在し、本作の撮影に挑んだ。

 劇中では、カウリスマキと共同経営者の作家のミカ・ラッティが、2021年に映画館「キノ・ライカ」をオープンするまでの様子が、カウリスマキ自身が館内の内装や看板設置などのあらゆる作業を行い、映画館づくりにいそしむ映像などによって描き出されている。また、「枯れ葉」に出演した女性デュオのマウステテュトットや「希望のかなた」のヌップ・コイヴ、サイモン・フセイン・アル・バズーンなどカウリスマキにまつわるさまざまな人物たちも登場するほか、盟友であるジム・ジャームッシュ監督がカウリスマキとの思い出話や映画への思いを語る。

【作品情報】
キノ・ライカ 小さな町の映画館
2024年12月14日(土)より ユーロスペースほか全国公開
配給:ユーロスペース
© Lyca Productions

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