少年の花火遊びがアパートを全焼 15年後に成長した少年の前に現れた男が助言者に 「mentor」公開決定

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少年の花火遊びがアパートを全焼 15年後に成長した少年の前に現れた男が助言者に 「mentor」公開決定

 「ヤクザと家族 The Family」「月」などの磯村勇斗と、5人組アイドルグループ「Aぇ! group」の末澤誠也がダブル主演を務める映画「mentor」が、2026年秋に劇場公開されることが決まった。「ミッシング」「空白」などの𠮷田恵輔が監督・脚本を手掛ける。

 「mentor」の物語は、15年前の夏に起きたある火災事故から始まる。少年の無邪気な花火遊びがアパートを全焼させ、黒焦げの妻を抱えた男・埜本が、燃えさかるアパートの一室から姿を現す。あまりにも強烈な記憶を前に、当事者であった龍之介と拓海の時間は、その日を境に止まってしまう。

 やがて大人になった2人は、まったく異なる道を歩んでいた。龍之介(磯村勇斗)は罪にフタをし、アーチェリーのオリンピック日本代表候補として前へ進もうとする。一方、拓海(末澤誠也)はいまだ罪の記憶から抜け出せず、陰鬱な日々に立ちすくんでいた。そんな2人の前に、あの火傷の男・埜本が再び現れる。しかし彼はうらみの言葉を口にすることなく、「君はもう、充分に償ったよ」と静かに語りかける。不気味なほどに優しいその姿は、やがて彼らにとっての「mentor/メンター(助言者・導き手)」となっていく。

 原作ものではなく、オリジナル作品を発表し続ける稀有な存在でもある𠮷田監督が、誰もが“正しさ”を語りたがるこの時代に、「人は何を“信じて”生きていくのか」という本質の問いを描き切る。また、メンター役は後日発表される。

 磯村勇斗、末澤誠也、𠮷田恵輔のコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■磯村勇斗(益子龍之介役)
𠮷田恵輔監督の作品は以前から拝見していて、いつかご一緒したいと思っていました。
アーチェリーという役柄にも挑戦してみたかったので、今回のお話はまさに“やってみたい”が重なった奇跡のような出会いでした。
𠮷田監督はとてもフランクでお話ししやすく、きっと現場も明るく進んでいくのではという予感があります。
どんな化学反応が起こるのか、まだ自分でも想像がつきませんが、だからこそその“わからなさ”を楽しみに、現場で生まれる瞬間を大切に撮影に挑みたいと思います。

■末澤誠也(上谷拓海役)
個人としては初の映画出演で、しかも主演という形で𠮷田恵輔監督の作品に参加できること、本当に光栄に思っています。今まで演じたことのない役どころに向き合うのはプレッシャーもありますが、それ以上に喜びと覚悟の方が大きいです。
磯村さんとも初共演ですが、とても話しやすく、ここから一緒に関係性を築けたらと思っています。
日々の現場の中で吸収しながら、自分をアップデートし、全力で良い作品にしていけたらと思っています。

■𠮷田恵輔/監督・脚本
私は大切な人を亡くした事が何度かあり、その度にうまく泣いたりする事が出来ず、自分は冷めた人間なんじゃないかと落ち込んだりします。
友人から哀しみ方は人それぞれ、比べるものじゃないと言われ救われた気持ちになりました。
この物語も罪の意識、喪失感、人によっての捉え方の違いをテーマにしています。
身に覚えのある痛い所をついていきながら、感動できる作品を目指します。

【作品情報】
mentor
2026年秋 劇場公開
配給:エイベックス・フィルムレーベルズ、スターサンズ
©︎『mentor』製作委員会

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