2021年は大島渚イヤー 「戦メリ」「愛のコリーダ」再公開、ポスター展、書籍発売、特集上映も

映画スクエア

2021年は大島渚イヤー 「戦メリ」「愛のコリーダ」再公開、ポスター展、書籍発売、特集上映も
特集序上「「オーシマ、モン・アムール」」チラシ

 大島渚監督作「戦場のメリークリスマス」の「4K修復版」が4月16日より、「愛のコリーダ」の「修復版」が4月30日より公開される。2023年に大島渚監督作品が国立機関に収蔵される予定のため、最後の大規模ロードショー公開となる。また、「戦場のメリークリスマス」「愛のコリーダ」のポスター展示、大島渚の資料を集めた書籍の発売、大島渚作品の特集上映も行われる。

 ポスター展示は「戦場のメリークリスマス」「愛のコリーダ」の公開を記念して行われる。大島渚プロダクションの収蔵品から、特別に許された2作のポスターが、2月26日より新宿武蔵野館で展示される。「戦場のメリークリスマス」は、デヴィッド・ボウイら出演者に加えて大島渚が大胆にデザインされた1983年公開時のポスターや、日の丸や日本刀がデザインされた海外版ポスターなどが展示される。「愛のコリーダ」は、1976年公開時をはじめ、2000年に再公開されたオリジナル・ノーカット版「愛のコリーダ2000」の色違いポスターも展示される。また、当時の貴重な資料も展示される。

 発売される書籍は、映画評論家・映画監督の樋口尚文編著、大島渚プロダクション監修の「大島渚全映画秘蔵資料集成」(国書刊行会、4月刊行予定)。各所に秘蔵されていた膨大な写真・ノート類など、製作時の資料図版を作品ごとに多数収録し、大島渚の映画製作過程およびその人物像について、時代背景を含めて詳細に解説している。

 さらに「大島渚全映画秘蔵資料集成」の刊行を記念し、「オーシマ、モン・アムール」と題した特集上映が、4月3日からシネマヴェーラ渋谷で開催される。上映作品は「飼育」「絞死刑」「少年」といった社会派作品や、第31回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した「愛の亡霊」、遺作となった「御法度」など。「小さな冒険旅行」「私のベレット」「マックス、モン・アムール」など、鑑賞機会の少ない作品やテレビドキュメンタリーも上映される。期間中に開催されるトークショーには、「少年」で子役を演じた阿部哲夫氏や、大島渚監督の妻で女優の小山明子や息子で大島新監督も登壇する。

作品一覧