サン・セバスチャン国際映画祭、東京フィルメックスなど、多くの映画祭に進出された、宇和川輝監督の長編デビュー作「ユリシーズ」が、2025年7月19日より劇場公開されることが決まった。
「ユリシーズ」は、3つの土地で撮影された、3部構成の作品。第1部では、スペインのマドリード在住のロシア人アレフティーナとその息子ディミトリが、父親の帰りを待つ姿が描かれる。第2部は、バスク地方のサン・セバスチャンに暮らすエナイツが、日本人のイズミと出会う物語。第3部は、岡山県北中部の真庭市で、カズコが亡き夫のお盆を孫のヒカルと迎えるストーリーが展開される。異なる国、言語、思い出をさまよう追憶の映画となっている。
宇和川輝監督は、映画史の最前線で活躍する映画作家を講師に迎え、先鋭的な映画作家育成プログラムによって注目されるスペイン、サン・セバスチャンのエリアス・ケレヘタ映画学校の出身。この学校の修士課程を日本人で初めて修了した。「ユリシーズ」は、スペインと日本を行き来してトランスナショナルな映画制作を続けてきた宇和川の個人史と、ホメロス「オデュッセイア」の大胆な翻案をかけあわせ、さまざまな土地に瞬く親密な時間をつなぎとめ、寄る辺なき現代を生きる私たちすべてのための物語を描き出している。
【作品情報】
ユリシーズ
2025年7月19日（土）よりポレポレ東中野、8月シネ・ヌーヴォにて公開
配給：ikoi films
©ikoi films 2024
