第77回カンヌ国際映画祭でインド映画史上初となるグランプリを受賞した、パヤル・カパーリヤー監督による映画「私たちが光と想うすべて」が、2025年7月25日より劇場公開されることが決まった。
「私たちが光と想うすべて」で描かれるのは、インドのムンバイで看護師をしているプラバと、年下の同僚のアヌの物語。2人はルームメイトとして一緒に暮らしているが、職場と自宅を往復するだけの真面目なプラバと、何事も楽しみたい陽気なアヌの間には少し心の距離があった。プラバは親が決めた相手と結婚したが、ドイツで仕事を見つけた夫からずっと音沙汰がない。アヌにはひそかに付き合うイスラム教徒の恋人がいるが、親に知られたら大反対されることはわかっていた。
そんな中、病院の食堂に勤めるパルヴァディが、高層ビル建築のために立ちのきを迫られ、故郷の海辺の村へ帰ることになる。揺れる思いを抱えたプラバとアヌは、1人で生きていくというパルヴァディを村まで見送る旅に出る。神秘的な森や洞窟のある別世界のような村で、それぞれの人生を変えようと決意させる出来事に2人は遭遇する。
本作の監督を務めたムンバイ生まれのパヤル・カパーリヤー監は、初の長編ドキュメンタリー映画「何も知らない夜」が、2021年のカンヌ国際映画祭監督週間でベスト・ドキュメンタリー賞にあたるゴールデンアイ賞を、2023年の山形国際ドキュメンタリー映画祭ではインターナショナル・コンペティション部門でロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)を受賞して注目された。初の長編劇映画となった本作で、カンヌ国際映画祭グランプリを獲得している。
プラバを演じるのは、「Biriyaani(原題)」でケーララ州映画賞・主演女優賞を受賞、2024年度東京フィルメックスでも上映された「女の子は女の子」にも出演したカニ・クスルティ。アヌ役を「Ariyippu(原題)」でロカルノ国際映画祭国際コンペティション部門主演女優賞にノミネートされたディヴィヤ・プラバが、パルヴァディ役をインド映画「花嫁はどこへ?」のベテラン俳優のチャヤ・カダムが務めている。
【作品情報】
私たちが光と想うすべて
2025年7月25日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかロードショー
配給:セテラ・インターナショナル
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