トム・ハンクス、近所の住民に怒鳴る姿 ”正しくやること”にこだわる男 「オットーという男」本編映像

映画スクエア

 3月10日より劇場公開される、トム・ハンクスの主演最新作「オットーという男」から、本編映像の一部が公開された。

 映像は、犬を散歩させている近所の住人に、怖い顔で「そのチビ犬、うちの前にまた小便した」とオットーがクレームをつけるシーンから始まる。オットーのことは無視するようにと犬に告げる住人。オットーはすかさず「それじゃあ、(小便をしたのは)君か?」と怒鳴り、そんなオットーの毎日の小言に、うんざりした様子で住人は立ち去る。オットーはイライラしながらガレージに向かうと、そこには毛がボサボサな野良猫がいる。「おい何してる、あっちに行け」と八つ当たりするが、猫はまったく動じずオットーをじっと見つめるだけだった。

 主人公のオットー・アンダーソンにとって、「正しくやること」という1つしか物事のやり方はない。駐車、リサイクル、自転車の置き場所、運転、その他の日常の雑事や活動のすべてにオットーのやり方がある。それ以外のやり方をする人間は、みんな”バカ”であるとオットーは思っている。

 オットーを演じたトム・ハンクスは、「オットーは自分のやり方にこだわって生きてきました。生まれた4時間後から今までずっと!彼の世界は二元論の世界なんです。たった一つの方法、つまり規則に従うことで世の中は機能している、とオットーは思っているんです。誰だって規則を読むことができるし、誰だって規則に従うことができるはずだっていうわけです」と、オットーについて語っている。

 「オットーという男」は、町一番の嫌われ者で、いつもご機嫌斜めのオットーを描いた作品。曲がったことが大っ嫌いで、近所を毎日パトロール。ルールを守らない人には説教ざんまいという面倒で近寄りがたいオットー。そんな彼は、人知れず孤独を抱えており、最愛の妻に先立たれて仕事もなくした彼は、自らの人生にピリオドを打とうとする。しかし、向かいの家に越してきた家族のお節介な奥さんマリソルは、小さい娘たちの子守りや苦手な運転をオットーに平気で頼んでくる。この迷惑一家の出現により “自ら人生をあきらめようとしていた男”の人生は一変していく。

 オットーを演じるのは2度のアカデミー賞受賞俳優であるトム・ハンクス。「プーと大人になった僕」のマーク・フォースターが監督を務める。原作はスウェーデンの世界的ベストセラー小説「幸せなひとりぼっち」。同タイトルで映画化され、2017年のアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた。この作品に魅せられたトム・ハンクスが、自らプロデューサーも務めている。

トム・ハンクス、近所の住民に怒鳴る姿 ”正しくやること”にこだわる男 「オットーという男」本編映像

【作品情報】
オットーという男
2023年3月10日(金)全国の映画館で公開
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

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