女子高生がSNSを使って世直しに挑むシスターフッドムービー「プリテンダーズ」が、10月16日より劇場公開されることが決まった。また、第43回ぴあフィルムフェスティバルのクロージング上映作品に選出され、9月23日にプレミア上映される。
「プリテンダーズ」は、社会から無視され続けた画家のゴッホに自らを重ね、社会に反抗する17歳の花田花梨を主人公とした作品。妻を失った父と年齢の離れた妹と暮らす花梨は、なかば引きこもりの日々を過ごしていたが、父との言い争いをきっかけに親友・風子の家へ転がり込む。ある日、電車で病人に席を譲った時に得も言われぬ感覚を覚えた花梨は、"現実＋フィクション＝ファンタジー・・・からの世界平和！！！？？"のアイデアをひらめく。 風子の協力を得た花梨は「プリテンダーズ」を結成。SNSを使って、満員電車での諍いを喜劇に変えたり、ゾンビを街に出現させたりと型破りなドッキリを仕掛け、フィクションの力で世界を変えようと突き進む。プリテンダーズは協力者を増やしてバズるが、その先には社会からのしっぺ返しが待っている。
主人公の花田花梨を演じるのは、本作が長編映画初主演となる、2021年後期のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」に出演する小野花梨。親友・仙道風子は、NHKドラマ「きれいのくに」などの見上愛が勤める。さらに、古舘寛治、奥野瑛太、吉村界人、柳ゆり菜、佐藤玲、加藤諒、浅香航大、村上虹郎、津田寛治、渡辺哲、銀粉蝶らが友情出演している。
監督は、自主映画「珈琲とミルク」が、「ぴあフィルムフェスティバル/PFFアワード2005」で審査員特別賞・企画賞・クリエイティブ賞を受賞し、長編初監督作品「パーク アンド ラブホテル」では第58回ベルリン国際映画祭で日本人初となる最優秀新人作品賞を受賞した熊坂出。PFF出身の熊坂出監督が原点回帰した本作は、映画監督デビューのきっかけとなった同映画祭で初披露される。
熊坂監督は、「1999年の夏にPFFと出会い僕は映画作りを始めました。原点でお披露目できる事に深く感謝します」とコメント。主演の小野花梨は、撮影真っ只中で世界が変わって撮影が出来なくなり、再開の⽬処もたたなかったあの頃を思い出すと公開出来る事が奇跡のように思えます。この作品に出演することで、⼀つの映画に沢⼭の⼈の思いや⼈⽣が詰まっていることを改めて教えて頂きました。難産だったからこそ愛おしいプリテンダーズが、⼤好きな熊坂さんの原点PFFでお披露⽬できることが堪らなく幸せです。1⼈でも多くの⼈に愛が届くように祈っています」とメッセージを寄せている。
【コメント】
■監督・脚本・編集：熊坂出
1999年の夏にPFFと出会い僕は映画作りを始めました。原点でお披露目できる事に深く感謝します。
これは、フィクションで世界を変えていこうとする少女の青臭い物語です。小野花梨さんを筆頭に、
無二のスタッフキャスト一人一人のお力を丸ごと尽くして作りました。
皆さんへこの映画が深く到るよう、力を尽くします。
■主人公・花田花梨 役：小野花梨
撮影真っ只中で世界が変わって撮影が出来なくなり、再開の⽬処もたたなかったあの頃を思い出すと公開出来る事が奇跡のように思えます。この作品に出演することで、⼀つの映画に沢⼭の⼈の思いや⼈⽣が詰まっていることを改めて教えて頂きました。難産だったからこそ愛おしいプリテンダーズが、⼤好きな熊坂さんの原点PFFでお披露⽬できることが堪らなく幸せです。1⼈でも多くの⼈に愛が届くように祈っています。
■花梨の親友・仙道風子 役：見上愛
コロナで撮影がストップし、撮り終えられるかも不安だった作品が、皆様にやっと届けられるということで、とても嬉しいです。クロージング作品に選んで頂いたということで、『プリテンダーズ』が、第43回PFFの素晴らしい締めくくりになりますよう、願っております。○○っぽい、とか、○○風、なものが増えている中で、この作品は『プリテンダーズ』でしかないものになっているんじゃないかなと思います。特に、生きづらさを感じている、あなた、に観て欲しい作品です。
■PFFディレクター：荒木啓子
「自主で長編映画を撮る」と聞いたとき、「映画をつくろうとしている高校生が登場する」と聞いたとき、熊坂監督が生み出す映画の予想は、さっぱりつかなかった。おそるおそる参加した試写で、驚きました。なんだこの切迫感と緊張感とやる気の横溢は～～！
どしどしこちらに向かってくる、映画をつくる、映画をみせる、その強烈な欲望に応えたく、上映させていただきます。スクリーンで観て、語る。9月23日にたっぷり！是非ご来場ください。
【作品情報】
プリテンダーズ
2021年10月16日(土)渋谷ユーロスペースほかにて全国順次公開
配給：gaie
©︎2021「プリテンダーズ」製作委員会
