観光スポットは廃虚のショッピングモール シュールな世界観の「ユニバーサル・ランゲージ」本編映像

映画スクエア

 2025年8月29日より劇場公開される、カンヌ国際映画祭の監督週間において最高賞となる観客賞を受賞し、アカデミー国際長編映画賞のカナダ代表にも選出された映画「ユニバーサル・ランゲージ」から、シュールな世界観が感じ取れる本編映像が公開された。

 映像で描かれるのは、廃虚のショッピングモールのシーン。冒頭では、政治家らしき男性を写した看板をアップで映しながら、横スクロールのカメラワークで映像が進んでいく。ショッピングモールでは、トランペットらしき音色で奏でられたBGMが流れており、看板には「ショッピングモールで地域活性化」というコピーが躍っているが、廃虚なので閑古鳥が鳴いている。

 続くシーンでは、無人マッサージ機で体をほぐすおじさんの姿が、のんびりな雰囲気で描き出されている。続けてツアー客を引き連れたマスードが、ショッピングモールの入り口に掲げられた針のない時計を見て、「あれは、時を忘れるためです」と解説するなど、ショッピングモールの見所を独特な表現でひも解いていく。

 先着数量限定で入場者プレゼントの配布も決定した。8月29日から9月4日は、間違い探しの要素を盛り込んだ「一緒にメガネを見つけて!ポストカード」を配布。9月5日から9月11日は、絵本作家のヨシタケシンスケが描くイラストを使用した、「ヨシタケシンスケ イメージイラストポストカード」が配布される。

 「ユニバーサル・ランゲージ」は、架空のカナダ・ウィニペグを舞台に、ちょっとズレた人々が織りなす、すれ違いのファンタジー。舞台は、ペルシャ語とフランス語が公用語になった、“もしもの世界”のカナダ・ウィニペグ。暴れまわる七面鳥に新調したメガネを奪われたと語る少年・オミッドは、学校の先生に黒板の字が読めるようになるまで授業を受けさせないと、理不尽な待遇を受けてしまう。同情した同級生のネギンと姉のナズゴルは、凍った湖の中に眠る大金を取り出して、新しいメガネを買ってあげようと思いつく。

 姉妹は、大人にお金を取り出すためのアドバイスを求めるも、街の住民たちは、みんなちょっとヘンテコな人たちばかりで、なかなか良い助言がもらえない。思うようにいかない中、そこに廃虚を観光スポットとして紹介する奇妙なツアーガイド・マスードや、仕事に嫌気が差して自暴自棄になったマシューも登場すると展開が一転していく。監督を務めるのは、実験映画監督として知られるマシュー・ランキン。

【作品情報】
ユニバーサル・ランゲージ
2025年8月29日(金)シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか公開
配給:クロックワークス
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