17歳の少女と父とその友人による3日間のキャンプ 大人の不完全さに気づく 「グッドワン」場面写真

映画スクエア

 2026年1月16日より劇場公開される、第77回カンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)にノミネートされた映画「グッドワン」から、舞台となったキャッツキル山地のシーンを収めた場面写真が公開された。

 場面写真では、マンハッタンから車でおよそ2時間で行ける、480km以上のトレイルが整備され、豊かな自然が広がるキャッツキル山地でのシーンが見られる。2泊3日、1日に13キロから14キロを歩くキャンプ旅行へ出かけたクリス、マット、サムの3人。川沿いの岩に転がるサムの表情、テントの横のタープの下でカードゲームをしているシーン、静かな湖畔でのひとときや積み上げられた石が捉えられている。刻々と表情を変える山々の光は、少女の内面の揺らぎと呼応するかのように捉えられ、物語に奥行きを添えている。また打って変わって、サムとガールフレンドが部屋でくつろぐ場面では、17歳の少女らしい一面も垣間見える。

 「グッドワン」は、大人になることの喪失感と希望を描いた、忘れがたいひと夏の物語。17歳の少女サムは、父クリスと彼の旧友マットとともに、ニューヨーク州キャッツキル山地へ2泊3日のキャンプに出かける。きちょうめんで支配的な父、人生に行き詰まる友人、そして2人の間で静かに空気を読み続ける娘。穏やかな自然の中で繰り広げられるささやかな会話と沈黙の時間のなかで、サムは“大人の不完全さ”に気づき、自分の内に芽生える違和感と向き合っていく。

 主人公のサムを演じるのは、本作で映画初主演を果たしたリリー・コリアス。サムの父・クリス役を「ドラッグストア・カウボーイ」などのジェームズ・レグロス、父の友人マット役を「プリズン・ブレイク」のダニー・マッカーシーが務めている。監督は、ケリー・ライカートやグレタ・ガーウィグの系譜に連なる新世代監督のインディア・ドナルドソン。本作が長編監督デビューながら、カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)にノミネートされ、サンダンス映画祭でも審査員賞候補となるなど、国際的に高く評価された。

【作品情報】
グッドワン
2026年1月16日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
©2024 Hey Bear LLC.

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