ミスティック・リバー

公開年: 2003年
製作国: アメリカ
監督: クリント・イーストウッド
出演: ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケヴィン・ベーコン、ローレンス・フィッシュバーン

「ミスティック・リバー」は、アメリカの作家であるデニス・ルヘインの同名小説の映画化作品で、クリント・イーストウッドが監督した。小説は、優れたミステリー小説に贈られるアンソニー賞の最優秀長編賞を受賞した。少年時代に友だちだったジミー、デイヴ、ショーンの3人の人生が、殺人事件をきっかけに再び交錯する。

舞台となるのは、マサチューセッツ州ボストンで、タイトルにもあるミスティック・リバーも実在の川である。イーストウッドのこだわりにより、実際のボストンでロケ撮影されている。

アカデミー賞で「作品賞」「主演男優賞＝ショーン・ペン」「助演男優賞＝ティム・ロビンス」「助演女優賞＝マーシャ・ゲイ・ハーデン」「監督賞」「脚色賞」の6部門にノミネートされ、「主演男優賞」「助演男優賞」の2部門を受賞した。キネマ旬報ベストテンでは、外国映画の1位に選ばれた。

誘拐

ボストンのイーストバッキンガムの路上で、ジミー、ショーン、デイヴの3人の少年が、ホッケーをして遊んでいる。まだ乾いていないコンクリートの地面を見つけた3人は、それぞれの名前を書く。そこに現れた警官と思われる男が3人を叱り、デイヴを車に乗せて連れて行く。誘拐されたデイヴは、2人の男に4日間に渡ってレイプされたあと、自力で逃げ出す。

25年後

それから25年後。デイヴはセレステと結婚し、まだ少年の息子であるマイケルに野球を教える。ジミーは雑貨店を経営し、死別した前妻との間に19歳の娘ケイティがおり、再婚相手のアナベスとの間にも2人の子どもがいる。刑事となったショーンは、半年前に妻が家出をしてしまい、たまに無言電話がかかってくる生活を送っている。ある夜、デイヴは酒場でケイティが友だちとはしゃぐ姿を目撃する。その後、デイヴは血まみれで家に帰り、男を殴って殺したかもしれないとセレステに説明する。

シーン 1 ミスティック・リバー

血まみれで帰宅するデイヴ

少年時代に誘拐され、2人の男性から性的虐待を受けた経験を持つデイヴ。25年後、成・・・長したデイヴはセレステと結婚し、まだ少年の息子であるマイケルに野球を教えてかわいがっている。ある夜、バーで知り合いと野球の試合を見たデイヴは、ジミーの娘であるケイティが友人たちとはしゃぐ姿を見る。デイヴが腹を切られた血まみれの状態で家に・・・

血だらけの車

翌朝、少年から警察に血だらけの車を発見したという連絡が入り、ショーンと上司のホワイティが現場の公園に向かう。セレステは新聞でデイヴが起こした事件を調べるが、何も出ていない。一方、ケイティが見当たらずに心配するジミーは、娘の初聖体に参列したあと、公園を囲むやじ馬に加わり、ケイティの車を警察が調べていることに気づく。