ティファニーで朝食を

公開年: 1961年
製作国: アメリカ
監督: ブレイク・エドワーズ
出演: オードリー・ヘップバーン、ジョージ・ペパード、パトリシア・ニール、バディ・イブセン

「ティファニーで朝食を」は、1958年に出版されたトルーマン・カポーティによる中編小説の映画化作品。カポーティはマリリン・モンローの主役を条件に映画化を承諾したが、モンローが断ったためにオードリー・ヘプバーン主演となり、脚本がヘプバーンに合うように書き換えられたという。このことにカポーティは不満をいだいていたと言われる。

アカデミー賞の5部門（主演女優賞、脚色賞、劇・喜劇映画音楽賞、歌曲賞、美術監督・装置賞/カラー）にノミネートされ、劇・喜劇映画音楽賞（ヘンリー・マンシーニ）、歌曲賞（「ムーン・リバー」作曲ヘンリー・マンシーニ、作詞ジョニー・マーサー）の2部門を受賞するなどの評価を受けた。また、2012年には、アメリカ国立フィルム登録簿に登録された。興行的にもヒットとなり、250万ドルの制作費に対し、アメリカで800万ドル、世界で1,400万ドルの興行収入となった。

ホリーとポールの出会い

ニューヨークのマンハッタンで名無しのネコと住むホリー・ゴライトリーは、夜遅くまでパーティを楽しみ、明け方に家に帰ってくる。鍵をなくしているホリーは、同じマンションに住むユニオシを起こして玄関の鍵を開けてもらう。ホリーが寝ていると、引っ越してきたポール・バージャックに起こされ、玄関の鍵を開けてあげる。ついでに電話を貸して欲しいというポールを部屋に入れる。ホリーはシンシン刑務所に出かける。収監されているマフィアのサリー・トマトに面会に行くことで、ホリーは収入を得ていた。一方のポールは、2Eと呼ばれる室内装飾家の愛人に囲われていた。

シーン 1 ティファニーで朝食を

ホリーとポールの出会い

明け方まで男性と飲み歩いていたホリーは、ティファニーの前でパンとコーヒーの朝食を・・・食べた後、自宅のマンションに帰る。アイマスクをして寝ていたホリーは、マンションに越してきたポールが鳴らすベルを聞いたネコに起こされる。ホリーと会ったポールは、電話を貸してくれるように頼む。ホリーの部屋に入ったポールは、物が少なくて殺風景・・・

ホリーの弟フレッド

ある夜、部屋に呼んだ男が暴れだしたため、ホリーはポールの部屋にかくまってもらう。ポールは自分が作家であること、1冊目の評判は良かったがその後は書いていないことを話す。ホリーはポールを見ると弟のフレッドを思い出すため、フレッドと呼ばせてもらうことにする。フレッドは軍隊におり、ホリーは金をためて一緒にメキシコで牧場をしたいと考えている。またホリーは、パーティで化粧室に行くたびに50ドルをチップとしてもらっているが、金が貯まらないと話す。ホリーはポールのベッドで眠るが悪夢にうなされる。心配するポールに、ホリーは詮索しないように話して部屋を出ていく。

ホリーの部屋でのパーティ

ホリーからパーティの誘いの手紙を受け取ったポール。手紙には、小説を書くために必要なタイプライターのインクリボンがついている。ホリーの部屋のパーティで、ポールはホリーの育ての親だという芸能プロダクションのO・J・バーマンと話をする。2年前にロサンゼルスでホリーと出会ったバーマンは、1年かけてなまりを直してやり、スクリーン・テストまで準備した。だが、ホリーは突然ニューヨークに行ってしまったのだという。