ジャンゴ　繋がれざる者

公開年: 2012年
製作国: アメリカ
監督: クエンティン・タランティーノ
出演: ジェイミー・フォックス、クリストフ・ヴァルツ、レオナルド・ディカプリオ、ケリー・ワシントン

「ジャンゴ　繋がれざる者」は、クエンティン・タランティーノが監督した西部劇。タイトルで主人公の名前である「ジャンゴ」が「続・荒野の用心棒」(1966)の原題であることからもわかるように、タランティーノが愛するマカロニ・ウェスタンの影響を強く受けている。

南北戦争前のアメリカを舞台に、黒人奴隷が一般的だった時代に、愛する妻の救出を目的とするジャンゴとジャンゴを助けるドイツ人シュルツの姿を描く。ジャンゴをジェイミー・フォックスが、シュルツをクリストフ・ヴァルツが演じている。

アカデミー賞の作品賞、助演男優賞（クリストフ・ヴァルツ）、脚本賞、撮影賞、音響編集賞の5部門にノミネートされ、助演男優賞と脚本賞を受賞するなど高い評価を得た。一方で、黒人への差別用語である「ニガー」の多用や暴力描写への批判もあった。また、スパイク・リーは、本作を「見ない」と発言し、物議を醸した。興行的には、クエンティン・タランティーノ監督作で最大のヒットとなった。アメリカで1億6千万ドルを超える興行収入となり、世界でも4億6千万ドルを超えた。

ジャンゴを買うシュルツ

南北戦争の2年前の1858年、テキサス州のどこか。スペック兄弟が、鎖でつないだ黒人奴隷たちを連行している。夜。歯医者を名乗るキング・シュルツが馬車で現れ、カルーカン農園で働いていた奴隷を探していると話す。奴隷の1人であるジャンゴが名乗り出る。カルーカンで奴隷監視官をしていたブリトル3兄弟をジャンゴが知っていることを、シュルツは確認する。シュルツに消えるように言い、銃を向けるエース・スペックを撃ち殺すシュルツ。シュルツはジャンゴに馬を与え、2人でその場を去っていく。

シュルツの職業

テキサス州ドートリーにやって来たシュルツとジャンゴ。酒場に入った2人だったが、酒場の主人は黒人であるジャンゴに出ていくように言う。言う通りにしないため、酒場の主人は保安官を呼びに行く。その間にシュルツはジャンゴに、自分が賞金稼ぎであることを話し、顔がわからないお尋ね者のブリトル3兄弟を特定して欲しいと頼む。現れた保安官を、シュルツは撃ち殺す。包囲されたシュルツは、保安官はお尋ね者だったと連邦保安官に説明する。シュルツとジャンゴは町を出る。

ジャンゴの妻

ブリトル3兄弟を探しにテネシーに向かう途中、ジャンゴは妻の話をする。妻はドイツ人の奴隷として育ち、ブルームヒルダ・フォン・シャフトという名前だった。ジャンゴと一緒にカルーカン農園にいたが、逃亡したところを捕まってしまい、カルーカンによって2人とも顔に逃亡者の印である「r」の焼き印を押され、別々の場所に売られたのだった。ブリトル3兄弟を見つけて金を手に入れたら、妻を助け出すとジャンゴは語る。