芳根京子が17歳から100歳超まで熱演 人類初の不老不死女性を描く 「Arc アーク」公開決定

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芳根京子が17歳から100歳超まで熱演 人類初の不老不死女性を描く 「Arc アーク」公開決定

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 「愚行録」「蜜蜂と遠雷」で注目される石川慶監督の新作映画「Arc アーク」が、6月25日に劇場公開されることが決まった。芳根京子が主演を務め、17歳から100歳を超える年齢の女性を演じる。寺島しのぶ、岡田将生、倍賞千恵子、風吹ジュン、小林薫らが共演する。

 「Arc アーク」は、SF作家ケン・リュウの短編小説「円弧」を映画化した作品。近未来を舞台に、最愛の存在を亡くした人々のために、遺体を生きた姿のまま保存する施術(プラスティネーション)を仕事とするリナ。師エマの弟・天音が完成させた技術によって、リナは人類初となる「不老不死」の女性となり、30歳の姿のまま永遠の人生を生きていくことになる。

 「累 -かさね-」「ファーストラヴ」などに出演してきた芳根京子が主人公のリナを演じ、17歳から100歳以上を生き抜く不老不死の女性という、難しい役どころに挑戦している。その他、リナが働くエターニティ社の責任者でリナの師であるエマに、寺島しのぶ。エマの弟で不老不死を実現する天才科学者である天音役に、岡田将生。さらに、物語の重要なカギを握る人物を、倍賞千恵子、風吹ジュン、小林薫のベテランが務める。

 公開された特報映像は、リナ(芳根)が、舞うような美しさとキレのある動きで、遺体を生きた姿のまま保存する施術(プラスティネーション)をするシーンから始まる。そして、不老不死を現実のものとした天音(岡田)の会見の様子、リナが人類初の永遠の命を得た女性となったことが描かれる。美しい旋律に乗せてリナの苦悩や彼女を取り巻く人々との幸せな様子が映像美で収められ、後半ではモノクロの映像も映し出される。

 出演者のコメントも公開され、主演の芳根は「”生きている“ことに対して無意識、というか、当たり前、というか、それが日常になっていたものが、この作品と出逢って特別なものと思えるようになりました」「もしも自分のこれからの人生の選択肢の中に“人生を終えない道”があるとしたら、自分はどういう選択をするだろうかと、この作品に出会わなければ出てこない発想・想像力をたくさん膨らまして、自分の人生をより一層濃いものにしてくれました」と、作品との出会いによる考えの変化をコメントしている。

■芳根京子 コメント全文
はじめにこのお話を聞いた時、あまりの難役にどうして石川監督は私にリナを託してくださるのか、嬉しさもありましたが、疑問、不安、恐怖が大きく即答することが出来ませんでした。お時間を頂き、正直に自分が思ってることをお伝えしました。監督は真っ直ぐ向き合ってくださり、私の不安を取り除き、そして「最高のスタッフを集めました」と言ってくださいました。監督から背中を押してもらい、この世界に飛び込ませてもらいたいと決意しました。”生きている“ことに対して無意識、というか、当たり前、というか、それが日常になっていたものが、この作品と出逢って特別なものと思えるようになりました。タイトルの”Arc”からも、人生の始まりと終わりは一直線上の対極ではなく、弧を描いた隣同士だと感じました。もしも自分のこれからの人生の選択肢の中に“人生を終えない道”があるとしたら、自分はどういう選択をするだろうかと、この作品に出会わなければ出てこない発想・想像力をたくさん膨らまして、自分の人生をより一層濃いものにしてくれました。観てくださった方も、自分の人生を今までとは少し違う角度の視点から感じられるような、新しい発見のきっかけになっていただけたら嬉しいです。たくさんの方に届きますように。

■寺島しのぶ コメント全文
台本を読んだ時、内容がよくわからないけれど全ては監督の頭の中にあるのだなと思いました。私はそこに飛び込み、ただ身を委ねました。不思議な作品になっていると思います。永遠に生きるとは・・・。そう遠くない未来、世界はそうなっているかもしれません。

■岡田将生 コメント全文
後悔のないように必死に生きる姿は、やはり尊くそして綺麗でした。生きること、死ぬこと。命とは何か。それくらい壮大なお話で、命がめぐるように僕たちもこの世界で必死に回っている感覚に陥りました。多分僕はこの脚本、この映画の本質を今も100%は理解出来ていません。この脚本を理解するのにとても苦労したことを覚えてます。しかし、石川監督なら絶対大丈夫。安心して身を任せられると思いました。石川監督の演出はとても独特で、監督とキャストだけで何度もリハーサルをし、撮影の仕方も他の現場と異なる感じで、カメラの前にいることを忘れるほど集中して現場に立っていた感覚でした。

■風吹ジュン コメント全文
『Arc アーク』は近未来のお話ですが、死生観を問うような面白い脚本でしたので、石川監督にお会いするのを楽しみにしておりました。小林薫さんとの共演も・・・。監督に”Arc“ってなんですか?って聞いたことがありました。「弓のような形」と答えてくださいました。でも見えているのはもしかしたらほんの一部で、大きな丸が隠れて居るのでは。それはきっと亡くなっても、何かは続いていて円周を一回りしたら又”Arc”の線につながってる?そんなイメージが湧いてきました。見終えたときに幸せを受け取れる不思議な力がある作品です。

■小林薫 コメント全文
近未来の世界に不老不死。どんな映画になるのか、どんな仕上がりになるのか、全く見当がつきませんでした。
ただワタシの役は自然に歳を取った老人でしたので、役にすんなり入ることができましたが、コロナがじんわりと広がりつつあった3月初頭の撮影で風邪をひいてしまいまして、ビビリましたね。共演の風吹さんから濃縮のビタミンをいただきましたらこれでケロっと治りまして、ホント風吹さんには感謝しております。

■石川慶監督 コメント全文
不老不死をテーマにした物語は古今東西あれど、ケン・リュウが提示するテーマは全く新しいものでした。そこにあるのはありきたりな不死への警笛ではなく、不死を得た新しいカラダに僕らの価値観がついていけるのかを強く問うてきます。アンチエイジングが発達した今、ストップエイジングは必ずしも遠い未来の話ではないのです。この大きなテーマを背負う主人公を、芳根京子さんがまさに体当たりで演じてくださいました。役とともに本当に生きることができる芳根さんと、この映画を作れたことは自分にとって大きな幸運です。他に寺島しのぶさん、岡田将生さん、倍賞千恵子さん、風吹ジュンさん、小林薫さんら名優たちが、一見荒唐無稽に見えるこの物語に大きな説得力を与えてくださいました。ぜひ劇場まで足を運んでいただけたら幸いです。

Arc アーク
2021年6月25日(金)全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
(c)2021映画『Arc』製作委員会

  • 作品

Arc アーク

公開年 2021年
製作国 日本
監督  石川慶
出演  芳根京子、寺島しのぶ、岡田将生、清水くるみ、井之脇海、中川翼、中村ゆり
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