大島新&坂本美雨 大島渚と坂本龍一を父に持つ2人が対談 パンフレット収録の一部公開

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大島新&坂本美雨 大島渚と坂本龍一を父に持つ2人が対談 パンフレット収録の一部公開

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 大島渚監督作「戦場のメリークリスマス 4K修復版」が4月16日より、「愛のコリーダ 修復版」が4月30日より公開となる。劇場で発売されるパンフレットには、大島渚監督を父に持つドキュメンタリー監督の大島新と、坂本龍一の娘でありミュージシャンの坂本美雨が、「戦場のメリークリスマス」や自身の家族について振り返った対談が収録されている。このたび、収録されている対談の一部が公開された。

 父としての大島渚について大島新は、「基本的に親バカで子煩悩だったと思う。ただ人を緊張させるタイプなので小さい頃は父に緊張していた」と話し、「革新的に見えるところがあるが、実は家では保守的。外では学歴社会なんてくだらない!と言いながら、間違いなく僕には良い大学に行って欲しいタイプだったと思います(笑)」と明かした。「戦場のメリークリスマス」でヨノイ大尉役を演じた坂本龍一の作品について坂本美雨は、「父の作品はやっぱりコソコソ見ないといけない気がしていた」と、10代の頃に移住先のニューヨークで、両親に隠れて「戦場のメリークリスマス」を観たという。

 そんな2人の、「戦場のメリークリスマス」のお気に入りシーンは、俘虜たちがセリアズに賛美歌を送るシーンだという。大島新は「これまで何度も観てきましたが、年代ごとに感想が変わります。いま『戦メリ』公開時の父と同じ51歳なのですが、あらためて桁違いの映画だと思いました。演技や撮影の方法などどこかデコボコとしていて変な部分があるのに、確実に胸を打たれてしまうんです」。また坂本美雨も「賛美歌のシーンは私も大好きです。「教授」(=坂本龍一の愛称)の曲ではなく古くから伝わる歌が使われているのですが、何回見ても涙が出てしまいます」と振り返った。

 父の作品はすべてにおいて「自分の父親」と思って見ていないと話す坂本美雨。対談中に父・坂本龍一を「教授」と呼んでいて、大島新がツッコミを入れる場面も。「そうなんです(笑)。『戦メリ』も含めて、父の仕事は客観的に見てしまって、父としてではなく教授、坂本龍一として見てしまいますね。」と話し、大島新も「分かります」と偉大な親を持つ子同士ならではの共感を寄せていた。

 「戦場のメリークリスマス」(1983)は、デヴィッド・ボウイ、坂本龍一、ビートたけし、内田裕也といった、本業が俳優ではない顔ぶれをメインキャストに迎え、大ヒットした戦争映画。1942年のジャワ島の捕虜収容所を舞台に、デヴィッド・ボウイ演じる捕虜ジャック・セリアズ少佐とセリアズ少佐に惹かれる坂本龍一演じるヨノイ大尉の関係などを、東洋と西洋の文化を融合させながら描いている。坂本によるテーマ曲「Merry Christmas Mr.Lawrence」は、英国アカデミー賞の作曲賞を受賞し、その後も広く親しまれている。

 「愛のコリーダ」(1976)は、女性が男性の局部を切り取った1936年の「阿部定事件」を題材に、男女の愛欲を描いた作品。松田英子が阿部定を、藤竜也が阿部定と愛し合う吉蔵を演じている。セックス描写のリアルさを追求し、映画での「本番行為」が芸術かエロスかで大きな議論を巻き起こしたことでも話題となった。また、本作の脚本や宣伝用写真などを掲載した同名の書籍が「わいせつ物頒布罪」であるとして、大島渚監督や出版社社長が検挙されたことも注目を集めた。

 大島渚監督作品が2023年に国立機関に収蔵される予定のため、最後の大規模ロードショー公開となる。

【作品情報】
戦場のメリークリスマス 4K修復版
2021年4月16日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
配給:アンプラグド
©大島渚プロダクション

愛のコリーダ修復版
2021年4月30日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
配給:アンプラグド
©大島渚プロダクション

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