15体のAIアンドロイドが「人類を破壊すべきか」について議論 堤幸彦監督 「SINGULA」公開決定

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15体のAIアンドロイドが「人類を破壊すべきか」について議論 堤幸彦監督 「SINGULA」公開決定

 たった1人のキャストが15役を全編英語で演じる、堤幸彦監督作「SINGULA」が、2024年5月10日より劇場公開されることが決まった。

 「SINGULA」は、2019年に舞台で上演された一ノ瀬京介の同名討論劇を原案・原作に、15体の人間そっくりのAI(人工知能)アンドロイド同士が「人類を破壊するべきかどうか」という究極のディベートを繰り広げる作品。15体のAIアンドロイドは情報学習能力を持ち、感情はない。規則を守らなければ即シャットダウンされる。たった1人のキャストとして登場するのは、2.5次元やミュージカルなどで活躍しているspi。全編英語で15役のAIキャラクターを演じ分け、最新技術によって撮影・編集された15体のキャラクターが一同に競演する。

 2023年9月開催のマドリード国際映画祭では、外国語映画として、監督賞、主演男優賞、脚本賞、サウンドデザイン賞の4つのコンペティション部門にノミネートされ、外国語映画最優秀主演男優賞を受賞。今月にニューヨーク・ブルックリンで劇場公開された。

15体のAIアンドロイドが「人類を破壊すべきか」について議論 堤幸彦監督 「SINGULA」公開決定

 堤幸彦監督らのコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■堤幸彦
いままでの私の映画の中で最もヘンテコで、でもいちばん美しい作品かと思います。日常があたりまえにAI様に侵食されるまえにご覧いただきたく存じます。

■spi
「ついに日本での公開が決定しました!マドリード国際映画祭外国語主演男優賞を経て、全世界を渡り歩き、人類とAIとシンギュラリティについて問題提起する、一人15役、全編英語(日本語字幕)の作品です。もしもAIが15体集まって、人間について語るとなるとどうなるのか。宗教学、心理学、倫理観のぶつかり合いとワクワクする音響デザインと抜け出せない思考の渦をぜひ体験してください!」

■一ノ瀬京介
2018年には、本作[SINGULA]は台本を書き終えていました。当時ぼくは、多くの人がAIについて向き合う時代がすぐそこまでやって来ていると感じていました。
AIアンドロイドを出演たった1人で15役、全編英語、それだけで「なんだそれ?」と周りから言われました。しかし本作は堤幸彦監督とspiと3人三脚で世界に挑み、映画祭で数々ノミネートされ男優賞を受賞し、さらに海外公開をしてまいりました。
[SINGULA]を通して、日本中が[人間の尊厳]について深く考えるキッカケになります事を心から願っています。

【作品情報】
SINGULA
2024年5月10日公開
配給:ティ・ジョイ
© 2023 MOANA FILMS – WINDY PRODUCTION - PANACHE PRODUCTIONS - LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE - FRANCE 2 CINEMA - LES FILMS DU MONSIEUR

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