男性同性愛を禁ずる刑法のもと、愛する自由を求めた男の20余年にもわたる物語 「大いなる自由」公開決定

映画スクエア

男性同性愛を禁ずる刑法のもと、愛する自由を求めた男の20余年にもわたる物語 「大いなる自由」公開決定

 2021年のカンヌ国際映画祭ある視点部門で審査員賞を受賞し、2022年アカデミー賞国際長編映画賞のオーストリア代表作品となった映画「大いなる自由」が、2023年7月7日より劇場公開される。

 「大いなる自由」は、男性同性愛を禁ずる刑法のもと、愛する自由を求め続けた男の20余年にもわたる物語。第二次世界大戦後のドイツ、男性同性愛を禁じた刑法175条のもと、ハンスは自身の性的指向を理由に繰り返し投獄される。同房の殺人犯ヴィクトールはハンスを嫌悪するが、腕に彫られた番号から、ハンスがナチスの強制収容所から直接刑務所に送られたことを知る。己を曲げず何度も懲罰房に入れられるハンスと、長期の服役によって刑務所内での振る舞いを熟知しているヴィクトール。反発から始まった二人の関係は、長い年月を経て互いを尊重する絆へと変わっていく。

 主人公ハンスを演じたのは、ミヒャエル・ハネケ監督「ハッピーエンド」などのフランツ・ロゴフスキ。殺人犯ヴィクトール役を、「Bright Nights」(日本未公開)で第67回ベルリン国際映画祭の最優秀男優賞を受賞したゲオルク・フリードリヒが務めている。監督・脚本は、オーストリア人監督のセバスティアン・マイゼ。2011年の長編デビュー作「Still Life」(日本未公開)以来の劇映画となる。

 Bunkamuraル・シネマの編成担当が、「見過ごされてはならない映画」だとして、自社買付および初の全国配給を決めた。担当者は「パンデミック下、2021年5月のカンヌ国際映画祭。現地参加を見送りオンラインで試写した本作には、編成チーム一同ぜひ上映したい!と魅了されました。公開方法を模索するなか、昨年7月にレインボー・リール東京で再見。スクリーンで、そして日本語字幕付きで観ると、ますます「見過ごされてはならない映画」だと確信し、自分たちで全国配給することを決めました」とコメントしている。

男性同性愛を禁ずる刑法のもと、愛する自由を求めた男の20余年にもわたる物語 「大いなる自由」公開決定

【作品情報】
大いなる自由
2023年7月7日(金)、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次公開
配給:Bunkamura
©2021FreibeuterFilm•Rohfilm Productions

作品一覧